三嶺山~天狗塚縦走 パート6 天狗塚を下り、バスで帰路に就く
2022.07.26
四国の中でも特に、山々の美しさと数ある登山道でトレッカーに人気の徳島県三好市祖谷地方。この6パートにわたる特集では、壮大な眺めに満ちた尾根道を歩き、静寂に包まれて山小屋に泊まる、1泊2日中級トレッキングコースについて紹介する。
【前回までの記事はこちら】
>>パート1 1泊2日四国の山々を渡る
>>パート2 三嶺山頂へ
>>パート3 西熊山~お亀岩避難小屋
>>パート4 お亀岩避難小屋滞在
>>パート5 縦走2日目、天狗塚を目指す
天空の楽園、三嶺山~天狗塚縦走も最後、下山
天狗塚から登ってきた時と同じ道を、なだらかな丘を越えて戻ってくる。
一度、分岐点で登ってきたばかりの山頂を振り返って眺める。
分岐点からは真下に向かって下山。二つの標識があるが、下山する方向が、一つでは「西山」もう一つでは「登山口 2250m」となっている。「西山」は登山口がある土地の名前なので同じ方面のことだ。
(地図上では、この登山口は通常「天狗塚登山口」とあるが、ここは車で来た登山者向け。バスを利用する場合は、この登山口を過ぎて、もう一つのもっと下のバス停に近い登り口まで行く必要がある。)
「天狗塚登山口」まで下る
分岐点から、急な登山道を下る。分かりやすいが、足元が濡れているととても滑るので注意。
約10分後、森の中に入り、さらに30分後、二つの上りの丘が続いている場所に出る。ひとつめの丘の右側には、不思議な表情の木がある。幹の下の方に自然に出来た穴で、叫んでいるよう顔の様にも見える。有名なあの絵画の顔のようでもある。
さらに30~40分ほど分かりやすい道が続き、ここで車で来た登山者用の「天狗塚登山口」に出る。林道を車で来れるので、日帰り登山者はここを使用する。
道路からは、金属製の階段が少しあるが、ここにはトイレも水も、避難所もないので注意。
数台の駐車可。
「イザリ峠登山口」へ 下りもあと少し
「天狗塚登山口」から道路を渡って、また下りを歩く。この道は何か作業用のためか、かなり幅が広い。道路から15mほどで左右に分かれる。右に進み20mほど行くと、また木々の中を下る登山道らしい歩道になる。
森の中に入ると、急な下りになっていくとともに、マーカーのテープが所々の木につけられている。
この登山道はあまり使用されていないため、他の登山道ほど整備されていない。
迷わない様に、木につけられたテープを確かめながら進むこと。マーカーのテープはピンク色だったり赤色だったりするが、古くて白く変色しているものもある。
※注意:地面を見ると赤色や黒色の土地の境界杭があるが、これは登山道の目印ではない。境界杭をたどると登山道を離れてしまうこともあるので、目印にしないようにすること。
木にあるテープが見当たらないときは、違うところに行っているので、木のテープを見たところまで戻って、慌てずに次のテープを見つけよう。
その急な下りをテープをたどりながら30~40分行くと、小川を通り過ぎる。川のすぐ後は倒壊した建物の屋根があり、続いて、道は二つの別の半倒壊した建物の間を通る。左手の建物は半倒壊。右は小さな建物(倉庫かお手洗い)。建物は壊れていて危ないので、絶対に中に入ろうとはしないこと。
道は水平のまま少し続いて、建物から約5分ほどで、右手に大きな木の生えていない箇所がある。この平らな場所は、昔の田んぼか畑だったと思われるが、この田んぼ跡を右に曲がって下る。ここから5〜10分ほどで「イザリ峠登山口」に到着。
※降ってきたこの道を、逆に、「イザリ峠登山口」から登るのは少し難しいかもしれない。
また、「イザリ峠登山口」の看板は色褪せていて、道路沿いの崖崩れ防止のコンクリート2面の間にある。
祖谷川にかかる橋を越え、久保のバス停から帰路へ
「イザリ峠登山口」から左手へ、下り道を橋に向かう。一つ目の小さな橋を越えて、しばらくして祖谷川に架かる橋を渡る。そのまま50mほど行くと、久保バス停の向かい、公衆トイレの横に出る。
ここにはお店も食堂もないので注意。
久保発のバスは、1日数回、大歩危・池田方面へ向かう。
帰路の登山者であれは、12:24か14:24のバスに乗車することになるだろう。
これらのバスは、JR大歩危駅13:35 / 15:35着。JR阿波池田駅14:15 / 16:15、阿波池田バスターミナルに14:15 / 16:15着。
登山中級者ならば、この三嶺山〜天狗塚の尾根道縦走で、四国の贅沢な山と空の眺めを楽しんでみてはいかがだろうか。
詳細はこちら
三嶺山ルート&トレッキングマップ
https://www.iyatime.com/mt-miune
四国交通バス
https://yonkoh.co.jp/routebus
(取材・文・写真: ショーン ラムジー)
【関連記事】
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>>【極上、田舎体験!】世界中から人が集まる秘境の宿|農家民宿 祖谷八景・西岡孝明さん②
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祖谷渓・小便小僧
く切り込んだV字型の渓谷には、エメラルドグリーン色の祖谷川が流れ、上から覗き込めば、目がくらむほどはるか下に見える。秋には谷底から峰まで全山紅葉し、自動車、バスからも眺められる。
祖谷川沿いの断崖には、祖谷街道の開設工事で残った岩が突き出ており、岩の上には、かつて地元の子供達や旅人が度胸試しをしたという逸話をもとに作られた小便小僧が立っている。 -
シモノロパーマネント
徳島県と香川県の間に位置する大自然の複合施設です。
谷のサウナは、日本全国のサウナを紹介する番組でも取り上げられました。
キャンプ、焚火、宿泊。ここでは『「何もしない」をする』時間が持てます。
自然教育機関「花咲み」は里山の幼稚園であり、自由な学校であり、アフタースクールでもあります。
週末集中キャンプも行い、生きる力の育ちをサポート。
ハレとケ料理教室では、一流店でのパティシエの技を学び、パティスリーディプロムを取得している本格的な講師が指導しています。 -
パーラ喫茶21世紀
1977年の創業から当時の学生から現役の学生たちといった幅広い世代が通う喫茶店です。
レトロな雰囲気がかわいいドリアやパフェなどがあり、チキン南蛮定食は強い人気のメニューです。
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