世界のロープレスキューが三好に集結!「GRIMP JAPAN2023」レポート【part1】

2023.03.25

特集

3月17日から19日までの3日間、徳島県三好市でロープレスキューの安全性や迅速性を競う、国内最大規模の競技会『GRIMP JAPAN2023』が開催されました。
国内18チーム、海外6チームの計24チームが参加し、各チームが技術を発揮し競い合った競技会の様子をレポートします。

GRIMP  JAPANとは?

救助活動の中でも、ロープや資器材を使用して行う救助方法を「ロープレスキュー」といいます。
ビルや工場、山岳・渓谷・崖・閉所、また鉄塔や洞窟など足場が不安定で高低差があるあらゆる場所において、ロープを使用したチームプレーでの救助活動で、より安全で確実に迅速に実施できる救助手法です。

どのような環境下でも、安全で的確に救助活動を行えるように国際水準の救命技術として、近年全国的に大きく注目されています。

ロープを使用した救助技術を競う国内最大規模の競技会が『GRIMP JAPAN』です。
日本全国のロープレスキューチームが一堂に会する競技会で、海外からも非常に多くの関心を集めています。

【告知記事】
>>ロープレスキューの技術を競うGRIMP JAPAN2023が徳島県三好市で行われます

競い合う事により、近年複雑化する都市災害や毎年のように発生している自然災害、山間部や河川での事故など国内での実災害における救助技術の向上と全国の標準化に繋げ、日本のロープレスキュー技術を国際標準なものにすることが目的です。
また、複雑多様化する災害に対して対応できる高度な救助技術を身に付け、地域住民の安心安全に貢献するという目的もあります。

開会式 三好市の大自然を生かした世界大会

17日(金曜)17:00から三好市立川崎小学校(休校中)にて開会式が行われ、一般社団法人GRIMP JAPANの代表理事である林田 章宏氏から「日本から世界に日本のロープレスキューを発信し、技術を高めて皆で共有しよう。日本のロープレスキューを次のステージへ」との挨拶があり、全員で「You go, we go」と掛け声を上げ拍手が起こりました。

三好市市長高井 美穂氏は「三好市にある剣山は急峻で美しいながら危険な場所もあり、市民の安全を守る為に今回の大会で皆さんの技術を披露し世界へ発信したい」と挨拶しました。

大会の開催に尽力した市民の代表として、株式会社西村建設代表取締役の西村 裕氏は「地元の消防団に入っていたので大会に興味があるが、中々仕事が忙しく実際に動いたのは妻なんです」と奥さんの西村 洋子さんを立て、洋子さんは「三好市での世界大会は3つ目で、ラフティング、ウェイクボード、そして今回のロープレスキュー、全てに関わることが出来て嬉しい。明日からの大会、怪我のないように頑張って」と笑顔で語りました。

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西村夫妻の息子である聡さんはフォトグラファーとして、競技会の写真や動画を撮影する為に会場内を駆け回っていました。

更に林田氏はスタッフへの感謝を述べ、「挑戦するためには挑戦する場を作らなければならない。スタッフへ最大の賛辞を」と全スタッフを壇上へ呼び集め、「チーム・スタッフ一丸となって明日からの最高のGRIMP JAPANを作りましょう」と締めくくりました。

いよいよ開催日当日 地元サポーターも熱い応援

18日(土曜)は天候に恵まれず雨でしたが、事故や災害は天候を選んではくれません。

三好市立山城中学校に本部が置かれ、コーヒーやお弁当、装備品や資器材の展示販売、公式グッズなどの出店がありました。

共催イベントとして、古谷商店周辺で「やましろたぬきなちょこっとマルシェ」も開催され、ドリンクや焼き菓子やパン、地元食材を使った特産品などの販売があり、出店者やお客さん達は競技者が通ると拍手で応援していました。

災害救助を想定した実践的なロープレスキュー技術が三好の各ポイントで披露された

山城中学校の奥の青雲橋や三好市役所山城支所、対岸の古谷商店や川崎水辺の楽校で事故想定に対応する競技が行われました。

息子さんがTRC(徳島県のチーム)のメンバーという女性は「相手できないし来なくて良いと言われたけど、地元開催なので見に来ました。息子は他の県や海外の大会へも行ってます。普段は消防と救急で働きながら、廃校になる学校や無くなる病院を貸してもらったりしてロープレスキューの訓練をしているそうです。やりたい仕事ができて良かったと思ってます」と話してくれました。

そのTRCのメンバーは「(別のメンバーの)お母さん、来てましたね。TRCは徳島県全域のチームで、徳島市内・板野・小松島のメンバーです。出場は2015年に開催された別のレスキュー大会ぶりで、県内開催は移動が助かります。徳島県のロープレスキューが活気づくよう頑張ります」と意気込みを語ってくれました。

次回part2では競技会3日目の競技の様子をお届けします、お楽しみに!
>>世界のロープレスキューが三好に集結!「GRIMP JAPAN2023」レポート【part2】

GRIMP JAPAN

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(取材・写真・文 犬山涼)

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