日本三大秘境のまち

標高1520m、徳島県三好市、落合峠。市内では一般車の通れる道でもっとも高く、そして四国では2番目に高い峠だ。 峠は祖谷の美しい景色を望むことができるだけではなく、近隣の山々への登山口でもある。ここから始まるいくつかのコースは、様々な長さや難易度で、それぞれに合った登山を楽しむことができる。

【前回の記事はこちら】
落合峠を満喫する　パート1　祖谷と四国山脈のパノラマビュー 

剣山系北西部に位置する落合峠　四国山地のさらなる絶景を求めて

落合峠の道路沿いからは登山道が両方面に続いている。 

どちらの登山道も尾根に沿って隣接する山やに向かうが、近場のビューポイントまではそれほど長く上る必要はない。 

この記事では、初心者にも適した、短いトレッキングを紹介する。ただし、笹が深く、足元が見にくいため、幼児には向かないので注意。 

四国中部の山々と落合峠を見下ろすコース　短いが急勾配

遠くまで登山するのではなく、無理なく景色を楽しみたいだけの場合は、ビューポイントまでの10~15分のハイキングがおすすめ。 

峠のある道路からは、両方に登山道がある。ビューポイントまでの登山道は東（峠の標識を背にして右）に進みすぐに上りが始まる。 

標高1,585ｍのビューポイントは、道路からはすぐ近く、楽そうに見える。

登山道は、分かりやすく歩きやすいが、常に上りで、時々急なところもある。

ここには木があまりなく、膝丈かそれ以上の高さに笹が生い茂っている。ショーツだと足を切ることもあるので、長いズボンがおすすめ。

短い上りを終えると、いくつかのむき出しの岩がある。ここでほんの少し左に、登山道から離れ、深い笹に囲まれた脇道を進むと、さっきまでいた、落合峠を見下ろすポイントに到着。

岩の上から、西と北へ広がるにし阿波と四国中部の眺めを楽しむことが出来る。

なお、やって来た登山道に戻り、そのまま先へ1.5時間ほど登ると矢筈山の頂上だ。

落合峠～落禿（おちはげ）　変化に富む山の景色を楽しむコース

もう少しだけ長めの登山をしたい場合は、近くの落禿までの30~35分のコースもある。

この登山道へは、道路から落合峠ビューポイントの登山道とは、反対側の登山道となる。 落禿の登山道は西（峠の標識を背にして左）へ向かっている。

西を見ると、木のない、標高1,683ｍの丸みを帯びた頂上が遠くからも良く見える。

はじめの15分はほぼ平坦で、笹の生い茂る中を進む。ここはあまり人のいない登山道だ。誰にも邪魔されることなく、山の静けさを楽しむことが出来る。

緩やかな上りをいくつか過ぎた後、登山道は森に入る。続く15~20分は、勾配が前よりは急になるが、それほどきつくはないだろう。 

頂上に近づくと、木々は少なくなる。

落禿からの祖谷の絶景　笹原が広がる山頂からは剣山・三嶺など徳島の高峰群も展望できる

落禿の頂上を示す標識はないが、生い茂った笹の中で大きな岩がいくつも顔を出しているので、座って休憩するには最適だ。

丸みを帯びた山頂は、ほとんど木がないため、祖谷一帯から四国中央まで、どの方向へも景色が広がっている。北には烏帽子山。

パート3では、落禿を越えて、稜線に沿って隣接する烏帽子山へと向かう。

【次の記事はこちら】
落合峠を満喫する　パート3　烏帽子山へチャレンジ

三好市観光ウェブサイト
https://miyoshi-tourism.jp/

（取材・文・写真： ショーン ラムジー）

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