みよしの木育 パート3 子供心を取り戻す木育実習
2022.06.05
約90%。これは徳島県三好市の市面積に占める森林面積の割合だ。この三好市の緑豊かな環境で木々の利用を見直し、子供達へ、未来へとつながるような活動を促進しようと、4月29日「木育インストラクター養成講座」が開催された。この講座の様子をリポートする。
【前回の記事はこちら】
みよしの木育 パート1 木育インストラクター養成講座
みよしの木育 パート2 木を知る 三好について知る
木育インストラクター養成講座後半 「積み木実習」木のおもちゃに触れ童心に返る参加者達
講座も後半。実際に木材を加工した後は、会場を変えて各々積み木を持ってアリーナへ下りる。
アリーナには水の入ったたらいがグループの数だけ準備されている。
講師の福島さんが、子供向け体験クラスで使用するという、楽しい音のなる笛でスタートの合図をする。
各チームに分かれて、水の上で積み木を積んでいく。一度目は自分の積み木だけを載せていく。ところが、たらいに何艘も並ぶ積み木の船は、誰かが積み木を足すごとに揺れるのでなかなか難しい。ちょっとした揺れで積み木の船は沈没してしまう。
次第に同じグループで協力しあい、最後の課題ではチーム全員で一つの積み木を水の上で積み上げる。
はじめはバラバラな参加者達が自然に協力して、一チームとしてまとまっていく。
そしてなにより、みんな子供の様に、楽しそうに行っている。木育プログラムは大人も童心に返すのだろう。
三好の木育プログラム 子供からシニアを対象としたものや、移住促進や観光体験など木育の可能性は無限大
アリーナでの積み木体験実習の後は、座学の部屋に戻り、木育のプログラム作りが行われた。各グループで、どのように木育を三好に取り入れるかディスカッションされた。
ここで発表された内容はバラエティーに富んだものだった。
三好市の子供達向け、木育を通して自然とのつながりを感じるプログラム。
移住してくる家族の子供達が自然を楽しめるような、子育てしやすい、移住促進につながる木育プログラム。
高齢者向け木育、地域の繋がりづくりプログラム。
そして、観光客がふれる三好、木育を観光体験に、など、参加者は三好市の課題を踏まえた上で、様々なプログラムの提案を行っていた。
ぜひ、今後実施して欲しい内容である。
未来の三好 木育イベント 三好の宝である「木」を通して地域を元気に
木育を通した心を育てるプログラム。
講座の最後は資格認定書も授与された。
終了後も、具体的にプログラム実施について会話している参加者グループもいて、木育は三好にしっかりと根付くだろうと感じた。
ぜひ、インストラクター達には、木育プログラムを通して三好を支えていただきたい。
また、5月末には三好市で子供から大人まで楽しめる木育イベントも開催される。
木の香りにつつまれて遊ぼう!木育キャラバンin 三好
徳島県三好市の池田総合体育館にて、3年ぶりとなる「木育キャラバンin三好」が開催されます。
会場内には数百種類を超える国内外の木のおもちゃが展示され、実際に触れて遊ぶことができます。また身長110cm以上のお子様は、西祖谷から「フォレストアドベンチャー」が出張アクティビティとして設置したモバイルコースで遊べます。
イベント「木育キャラバンin 三好」
日時 2022年5月28日(土)・29日(日) 10-16時
場所 池田総合体育館
お問い合わせ:三好市役所農林政策課 0883-72-7616
詳細はこちら
https://www.miyoshi.i-tokushima.jp/docs/2667554.html
(取材・文・写真: ショーン ラムジー)
【関連記事】
>>3年ぶりの開催となる「木育キャラバンin三好」が開催され、東京おもちゃ美術館もやってきます!
>>ウッドスタート贈呈式にて徳島県の木材で制作された木琴「こだま〜かずら〜」が赤ちゃん達に贈られた。
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