ウッドスタート贈呈式にて徳島県の木材で制作された木琴「こだま〜かずら〜」が赤ちゃん達に贈られた。

2022.03.29

特集

3月19日に徳島県三好市の池田総合体育館にて「ウッドスタート贈呈式」が行われ、対象のお子さんに誕生祝い品の木琴「こだま〜かずら〜」やウッドスタート宣言の為にデザインされたバッグが贈られた。対象となるのは三好市在住の令和3年4月1日から令和4年2月22日に生まれたお子さんだ。

徳島県の最西端、全体面積の約90%が森林の三好市で取り組む、木で育つ豊かな心

2019年2月に開催された第6回木育サミットにて徳島県は「ウッドスタート宣言」を行った。

ウッドスタートとは、「東京おもちゃ美術館、特定非営利活動法人芸術と遊び創造協会が展開している「木育」のプランのこと」と紹介されている。感受性の豊かな子どもをはじめとする人々が地産地消の木材を使用して木の温もりと共に心身ともに豊かに暮らす取り組みのことだ。 参考資料:木育ラボ【URL

全体面積の約90%が森林の三好市で、豊富な資源を循環活用する為にたどり着いたのがウッドスタートだ。

日本の森林率は先進国で第2位 世界有数の森林国

森林率とは、陸地面積に対する森林面積の割合のことをいう。日本の森林率は世界194か国で見ても2018年には18位と上位に位置している。またヨーロッパ諸国を中心に日・米を含め38ヶ国の先進国が加盟するOECD(経済協力開発機構)の2015年のランキングでは、日本は2位(68%)の森林率だ。1位フィンランド、3位スウェーデンの2か国と並ぶほどの豊かな自然に囲まれていることが数字として表れている。

今回のイベントでは東京おもちゃ美術館から運ばれたGOOD TOY Awardsを受賞した木のおもちゃで実際に遊ぶことができた。

生後8ヶ月になる川原与季(くき)君と一緒に参加した洋子さん(37)は「ちょうど木のおもちゃを購入しようと考えていたら三好市から今回のイベントの手紙が届いた。三好市でも子供が遊べるイベントや施設がもっと増えてくれたら嬉しいです。」与季君は音にも敏感らしくサブアリーナ内で準備されていた音の鳴るおもちゃを一所懸命触っていた。

生後8ヶ月の怜希君のお母さん、阿佐梨絵さん(36)は「木のおもちゃには香りや温もりがある。最近はなんでも口に入れて確かめる事が増えたのでおもちゃも安全なものがいい。普段は支援センターや箸蔵とことんなどを利用している。上の子は公園などでも遊べるが下の子は小さいので天候に左右されない室内のイベントは助かる。」と話した。

国指定重要有形民俗文化財であるかずら橋とラフティング世界大会開催にちなみ、ラフトボートをイメージして造られた『こだま~かずら~』

木琴デザインをしたT,Rand Design代表 横江孝雄さん(42)は「かずら橋のアイディアは職場の仲間から生まれた。この木琴で遊ぶ子供たちが大きくなった時に自分の地域に誇りを持って自慢できたら嬉しい。子供は大人が思い付かなないような遊びをする、そこから新しい目線やアイディアは生まれると思う。」

以前から子供目線でのデザインを制作していたが、実際に子供を持つとさらに新しい考えや発想をもらったそうだ。

三好市が豊かな自然を循環利用する為に木育サミットで共催していた東京おもちゃ美術館からの紹介で横江さんと出会った。製作者を探していたところに戎子やの宮田さんが加わった形となった。

以前、横江さんたちと制作していた木琴「ハイブリッドかずら橋」が「とくしま木づかいアワード2021デザイン部門【総合部門】」を受賞した。製作者である”戎子や”の宮田 政仁さん(66)達は、更に改良を重ね三好市の観光名所”かずら橋”とラフティング世界大会も開かれた場所ということで”ラフトボート”をイメージして作られ今回のお披露目となった。

切り株のイラストがかわいい、マザーズバッグにもなる大きめサイズのトートバッグも贈られた

今回木琴と共に贈られたバッグには大きな木輪がある木とリスの可愛らしいイラストが描かれている。バッグは黒、緑、ピンクの3色展開で、約45cmの木琴もゆったり入る大きめのトートバッグです。木琴を入れるだけではなく、小さなお子さんがいるご家庭でも使いやすいサイズです。

バッグのデザインを行った”さかなやデザイン”和田由佳さん(41)は年賀状のイラストやガイドブックなども制作しています。【Instagram】【Facebook

・木材の提供者 株式会社阿波木材 会長 大岡 清次郎さん(69)

木琴制作にあたり、株式会社阿波木材会長 大岡 清次郎さん(69)より杉や檜の他に紅葉樹である紅葉、ケヤキ、桜、樫を提供された。なかなか手に入りにくい木材だが、地域の子供たちのためになればとのことだ。展示されていた3つの木琴はそれぞれが木独特の色合いがあり同じものはない、世界に一つだけなのが伺える。

三好市で生まれる赤ちゃんを対象に順次プレゼント予定。豊かな感性を育てる木のある暮らしを始めよう

今回のイベントは令和3年4月1日から令和4年2月22日に生まれたお子さんの中から12組の方が参加している。この対象の期間に生まれた64人にも木琴などが贈られる。ウッドスタートが始まった2019年から今年度まで三好市に住所がある約200人のお子さんに市から連絡を行い希望者に順次、木琴がプレゼントされる予定だ。

バックのデザイン さかなやデザイン 和田由佳さん【Instagram】【Facebook

東京おもちゃ美術館【URL

木育ラボ【URL

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