剣山~三嶺縦走 三好市でチャレンジ! バスで行く祖谷トレッキング パート5 

2021.11.15

特集

秘境祖谷の集落からさらに奥深く、三好市の境をかたちづくる剣山系(つるぎさんけい)。西日本第二の高峰剣山から尾根沿いに続く三嶺。三好市の誇る、この二つの山の縦走を含んだ2泊3日、約25Kmのコース。登山口まで公共交通機関を使い、山頂ヒュッテに宿泊しながらのトレッキングを紹介する。

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剣山~三嶺縦走後半、三嶺頂上から四国山地の主峰を見渡す

三嶺頂上、標高1893m。ここからパノラマの景色を眺める。山頂に到着時は、山々の所々が霧で覆い隠されていた。

しばらく広大な景色を眺めながら休憩した後は、山頂から岩だらけの道を少し下りる。直下に一面のササと池、三嶺ヒュッテが見えてきた。山頂からヒュッテまでは10分ほど。

綺麗に整備された無人の避難小屋 三嶺ヒュッテ

三嶺ヒュッテは避難小屋ではあるが、丸石や白髪避難小屋に比べてはるかに大きい。後方にはトイレもある。ただしこのヒュッテには、電気がなく、スタッフもいないため、全て必要なものは持参、もちろんゴミは全て持ち帰る。

ヒュッテの屋内は2階式で上の階には梯子で上がるようになっている。全体で40~50人ほど泊まれるスペースがある。この日は、平日ということもあり、他の宿泊者は4名のみだった。(週末や季節により満員になる可能性もある。無人小屋のため予約不可。)

ササの生えていない、テントを設置できる場所もいくつかあるが、早く着いた人から使用するため、場所がないこともあるので注意。

水場は急斜面に注意 夕食と朝用の水を確保

ヒュッテに荷物を置いてすぐ、誰もがするのが水の確保。名頃方面への登山道の途中に水場がある。

岩だらけの急な登山道を下り約10分。小さな看板もある。この水場へまた来るのは大変なため、夕食用と朝に必要な水をすべて汲んでおくことを勧める。

ヒュッテに戻り、寝袋や衣類などを出し、まだ日の光があるうちに早めの夕食をつくることにした。

夕食は、アルファ米とレトルトカレーだ。両方、お湯を沸かすのみ。トレッキングの場合は、炊事場のないことや疲労していることも考えて、調理を簡易にすることも大事。また、食事が足りないときや、もしものために、あまり荷物の邪魔にならないような軽いインスタントの食料も予備に持っていくこともおすすめ。

夕暮れ時、刻々と表情を変える夕日、そして満天の星を楽しむ

夕食後、日が傾き始めたので、外に出て池の反対側まで歩いて行った。少しずつ暗くなっていく山々の眺めは神秘的で、暗くなるとともに増えていく星の数は剣山頂上にも劣らない。天の川もくっきり現れた。

星を眺めた後は、ヒュッテ内に戻り、他の宿泊者と同様早めに眠りにつく。早朝に出発する人も多く、山小屋では一般的に夜は早い時間に静かになる。朝は日の出とともに出発するために、日の出の30分前から起きだす登山者も多い。

この特集はパート6まで。次回、最終回では、三嶺からの下山について紹介する。

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三好市公式観光サイト
https://miyoshi-tourism.jp/

(取材・文・写真: ショーン ラムジー) 

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