剣山~三嶺縦走 三好市でチャレンジ! バスで行く祖谷トレッキング パート4 

2021.11.08

特集

秘境祖谷の集落からさらに奥深く、三好市の境をかたちづくる剣山系(つるぎさんけい)。西日本第二の高峰剣山から尾根沿いに続く三嶺。三好市の誇る、この二つの山の縦走を含んだ2泊3日、約25Kmのコース。登山口まで公共交通機関を使い、山頂ヒュッテに宿泊しながらのトレッキングを紹介する。

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四国の絶景縦走路剣山~三嶺 後半に備え、剣山ヒュッテのおにぎりで栄養補給

 縦走も半分までやってきた。ここで昼食。剣山頂上ヒュッテで作ってもらったおにぎり。チーズも入っていて、栄養補給にうれしい。景色を楽しみながらいただいいた。

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ササ原の登山道を進み、平和丸まで左右に開けた景色を楽しむ 

縦走を続ける。登山道はここから尾根のササの斜面に沿って、少し下り、次にまた上る。ササはところどころで大分大きく育って足元が見えないところもある。足を踏み入れるところに注意して、登山道から離れない様にすることが必要だ。

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標高1700m、平和丸と名のついた丘を通る。パノラマの景色が続いている。

ここを通り抜けると、右手、谷のはるか下には名頃の集落が見える。明日の下山先だ。

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そして、三嶺の南面がどんどん近づいてくる。

広々とした草原にある白髪避難小屋に到着。少し離れた給水場所は急坂に注意。

さらに1時間ほど進むと、白髪避難小屋がある。ここも非常時用の山小屋。丸石避難小屋と同様に、トイレも電気もない。

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幸い水はあるが、少し離れている。避難小屋を過ぎたところに「水場 南へ大体50m」の小さな看板がある。この看板を左に下る。急斜面なので注意。少しすると、水が流れる音が聞こえてくる。そこで給水。浄水器で濾過をする。

登山道に戻ると、白髪避難小屋から白髪山と三嶺の分岐点まで10分。(分岐点から白髪山頂までは、片道約45分。今回の縦走では頂上には寄っていない。)

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白髪山の分岐を越えるとカヤハゲ~三嶺へ向かう最後のアップダウン

ここから三嶺を正面に見て進む。

下りのところどころはかなり急だ。この日は、道は乾いていたが、雨でぬかるんでいたら大変な下りだ。

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(繰り返すが、悪天候の場合は白髪避難小屋を使用することも必要。この後は三嶺ヒュッテまで、山小屋はない。)

ここから30分ほど下り、そこからカヤハゲと呼ばれる木々のない丘を登り始め、さらに20分ほどで1720mの頂上に到達する。 三嶺がそびえ立っている。

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さらに30分ほど下ったのち、三嶺への最後の上りへ差し掛かる。

ここから次第に岩々が顔を出しはじめ、どんどん険しくなっていく。

午後も夕方に近づく時間になり、三嶺の山頂に霧が立ち込め始めた。

霧が出るのは山では普通のことだが、これからこの真っ白な霧の中を登っていくことになる。

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山頂直下、最後の急登2つの鎖場を慎重に登り、三嶺山頂上へ!

いくつかの岩を通り過ぎていくと、ひとつめの鎖を見かける。これから大岩の鎖場だ。急な岩場でこの鎖がなければ、登るのが難しいだろう。

1日中歩いてきて、そしてバックパックを背負ったまま、全身を使って登っていく。正念場だ。鎖を握る手にも力が入る。

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鎖場を過ぎて、ここまで8時間。ゆっくりと着実に登って来たが、さすがに疲労も大きい。

そして、ようやく三嶺山頂1893m最後の一歩を踏んだ。大きな達成感と同時に、無事に縦走できたことにもほっとした。

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この特集は6パートまで。次回、パート5では、三嶺ヒュッテとその滞在を紹介する。

 

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三好市公式観光サイト
https://miyoshi-tourism.jp/

(取材・文・写真: ショーン ラムジー)

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