四国・徳島県の秘境『祖谷』で温泉三昧 一度は訪れたい露天風呂3選(まとめ)

2021.10.14

特集

徳島県三好市、秘境祖谷の温泉を楽しむ旅。大自然の中、露天風呂からの眺めと共に体も心もゆっくりと癒す。この特集では、日帰り温泉旅をテーマに祖谷の3つの温泉を紹介する。 

1.『ホテル祖谷温泉』 祖谷渓谷の一軒宿 渓谷の深さと流れる時間

三好市池田町 祖谷渓谷にある一軒宿、祖谷温泉。 

祖谷渓谷には蛇行する祖谷川を見下ろす絶景ポイント「ひの字渓谷」や、祖谷温泉から徒歩5分、断崖絶壁に立つ「小便小僧」の像などがあり、また「祖谷街道」としても多くの人が訪れる。 

祖谷渓谷一帯では、昔から温泉が祖谷川沿いに湧き出ており「フロノタニ」の地名が残る。年配者の話では、昔は谷底から湯気があがっており、そこまで歩いて温泉に行っていたそうだ。祖谷温泉には、そんな昔話が体感できる、ケーブルカーで谷底まで降りる、源泉かけ流しの露天風呂がある。

ケーブルカー乗り場に展望スポット「雲の上テラス」がオープン。秋は温泉とともに見事な紅葉が楽しめる

祖谷川と山々をパノラマで望む他、突き出すように作られたテラスの足元からは谷底ものぞくことができ、スリル満点だ。テラスには、人懐っこい野鳥、ヤマガラも人の手の上まで餌を取りにやって来る。 

ここから、ケーブルカーに乗り5分、170m下の谷底まで下りていく。原生林に囲まれ、季節ごとに景色が変わる。特に秋の紅葉は山々が真っ赤になり、その美しさは大変人気でリピーターも多くおられるそうだ。 

渓谷のせせらぎを聞きながら、四国では珍しい源泉かけ流しの「美肌の湯」を堪能

谷底の温泉に着くと目の前には渓谷の岩々の壁が現れる。祖谷川は透き通ったエメラルドグリーンの美しい色をしている。川の流れの音だけが聞こえる 特別な空間。谷底で湯に入りほっと息をつく。

ここの温泉は、四国では珍しい源泉かけ流しで、このぬるめのお湯に時間をかけてゆっくり入浴するのがおすすめ。柔らかい泉質で、美肌の湯と言われている。上がった後も長い間、肌がしっとりとしている。 

2021年3月、祖谷渓の自然と一体になるインフィニティ風呂がリニューアルオープン。

館内大浴場の展望風呂が、温泉がそのまま山々へ溶け込むようなインフィニティー浴槽へとリニューアルされた。絶景の一部になったような心地よい空間である。 

ホテル祖谷温泉では、日帰り入浴の方は7時半から18(受付17時まで)まで。 

ケーブルカーで降りる露天風呂+展望風呂 大人1,700円 小人900円。展望風呂のみ 大人700円 小人300円。 

食事付日帰りプラン11時~14時。3,800円~(露天風呂、ケーブルカー乗車、館内展望風呂、要予約) 

「ダイニングHANA」では祖谷の里山料理にも力を入れており、食事11時~(ラストオーダー13時半)、ドリンクのみ15時までも予約なしでいただける。 そしてここからも絶景の渓谷を見下ろすことができる。

また、露天風呂付の客室もあり、宿泊の際は、眺めを楽しみながら誰にも気兼ねなくのんびりと過ごすこともできる。 

切り立った断崖、祖谷渓の谷底でゆったりと体を温めながら昔を想ってみるのもいいかもしれない。 

詳細はこちら ホテル祖谷温泉 ホームページ

 


 

2.『ホテルかずら橋』 山々の静けさとあたたかさ 

三好市西祖谷にある「ホテルかずら橋」はその名の通り、国指定重要有形民俗文化財である「祖谷のかずら橋」から車で数分の便利なロケーション。  

このホテルは四国でも最も魅力的な露天風呂のひとつと言われており、ここではゆったりと露天風呂、そしてまわりの美しく手入れされた庭園を楽しむことができる。 

ケーブルカーで天空の露天風呂へ 昼は大自然を、夜は星空を見ながらゆったりと

露天風呂は、ホテルの一番上、建物に接している山に位置し、様々な植物を眺めながらケーブルカーで登る。山には遊歩道も作られアジサイやつつじ、季節ごとに様々な花で彩られる。 

頂上に着くと初めに目に入るのが、ししおどしのある美しく手入れされた、和の庭。 

そして、茅葺き屋根の古民家、湯上り後の休憩所「半兵衛の家」。

 手入れされた庭の石畳をさらに進むと、メインの露天風呂。梅のある男性用の露天風呂、春には桜の花を望む女性用の露天風呂、庭付きの貸切露天風呂と分かれている。すべての露天風呂は「阿波の青石」を贅沢に使った岩風呂で、絶景を眺めながら、やわらかな泉質の温泉につかると日常を忘れてしまう。 

また、遊び心のある一人用の「たぬき風呂」もあり、中に入るとお湯がザーという大きな音をたててお風呂からあふれていく。 

温泉後は休憩所「半兵衛の家」の囲炉裏を囲んでほっと一息。絶景を望める開放感たっぷりの足湯も

温泉にゆっくりと浸かったら、このあとは茅葺き休憩所「半兵衛の家」でさらにリラックス。室内の囲炉裏には常時火があり、この囲炉裏を囲んでゆっくりとお茶を楽しむことができる。

囲炉裏の煤で壁は茶色に、天井をみあげると茅葺きの内側も真っ黒になり、部屋中に煙のにおいがする。昔の暮らしを偲びながらお茶をいただく。 

続いて、茅葺き休憩所から庭側へ出ると、「足湯」があり、パノラマの景色を眺めながら、さらに温泉を満喫することができる。 

四季折々の山の風景が広がる大浴場や、家族で気兼ねなく利用できる貸し切り露天風呂も充実。

また、このホテルでは屋内にも大浴場があり、こちらの温泉も山を眺めながらの入浴。こちらはサウナ、水風呂も完備。 

ホテルかずら橋では、日帰り入浴の方は午前1030分から午後4時まで。お一人様1,200(お子様料金有)。炉端での郷土料理のお食事と日帰り温泉のセット料金、3,500円~+税。 

宿泊の方は早朝や夜の時間帯も温泉でリラックスできるだけではなく、庭付きの露天風呂や、薪で焚く釜のようなお風呂、五右衛門風呂もご家族などで貸切で楽しむことができる。 

向かいの山々や遠くの集落を眺めながら、柔らかな泉質のお湯に浸かり、ゆったりと日々の疲れをとってリフレッシュしてみてはどうだろう。 

詳細はこちらへ ホテルかずら橋ホームページ

 


3.ホテル秘境の湯 山里を望む露天風呂 

「ホテル秘境の湯」は徳島県三好市西祖谷の山間に在る、様々な温泉設備のあるホテル。国指定重要有形民俗文化財である「祖谷のかずら橋」まで車で7分、雲海展望所まで10分、また近くには道の駅など観光案内所もあり、大変便利なロケーションだ。 

ホテル秘境の湯はいくつかのモダンな建物からなっており、日帰り温泉入浴の方は直接、この建物のうちのひとつ「温泉館」の受付へ。ここは1階が大浴場、2階が食事処「おときや」になっている。 

地元ファンも多い、様々な種類のお風呂が楽しめる大浴場

大浴場へ入ると、まず様々な種類のお風呂が目に入る。ジェット浴、気泡湯、寝湯の完備された大浴槽、打たせ湯、薬湯。薬湯はよもぎ風呂で冷え性、腰痛、肌のトラブル様々な効用がある。

そして本格的な塩サウナも設置されている。やわらかな湯の温泉へ入り、ジェットでマッサージ、サウナですっきりと。地元の方にも人気というのも納得だ。みなさんここへ日々の疲れを取りにくるのだろう。 

秘境・祖谷の絶景が見渡せる露天風呂 秋には美しい山々の紅葉を見ながら至福の時間を過ごせる

そして屋内の温泉だけではなく、大浴場からでると野趣あふれる露天風呂がある。祖谷川の岩で造られた露天風呂の静寂な空間から、山々と西祖谷の集落を眺めることができる。空がどこまでも広がり、気持ちがゆったりする。 

様々な種類の浴槽に浸かり、ぜひ時間をゆっくりととっていただきたい。

ホテル秘境の湯では、日帰り入浴の方は平日12時~20(受付19)まで。金土日祝11時~18時まで。定休日、毎週火曜日・毎月第2水曜日。 

大人1,000円、小人500円。

日帰り入浴とセットのお食事プラン 3,000円~。要予約。 

食事のみ1,500円~。要予約。現在はテイクアウトメニューもあり、要問い合わせ。 

周辺にはジップスライドのある公園などアクティビティ施設も充実

温泉のすぐ隣の「にしいや道の駅」の他、徒歩数分の場所には「ふれあい公園」がある。温泉に入る前や後に寄ってアクテビティを楽しむこともできる。ご家族でテントウムシモノライダーでの自然の周遊や木工体験、もしくは「フォレストアドベンチャー祖谷」でジップラインやツリーウォークにチャレンジ。

この「ホテル秘境の湯」は客室数も多く、宿泊の方のご希望に合わせてベッドのお部屋なども複数予約可。団体旅行にも人気がある。 

ご家族で、温泉とともに近隣のアクテビティも楽しんではいかがだろうか。

詳細はこちらへ ホテル秘境の湯ホームページ

 

(取材・文: ショーン ラムジー)

三好市公式観光サイト【大歩危祖谷ナビ】
https://miyoshi-tourism.jp/

>>1『ホテルかずら橋』の記事はこちら

>>2『ホテル祖谷温泉』の記事はこちら

>>3『ホテル秘境の湯』の記事はこちら

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