四国の銘酒を堪能!三好市「第24回四国酒まつり」レポート【part2】
2023.03.12
四国の地酒が一堂に会す四国最大級のお祭り!『第24回四国酒まつり』
知る人ぞ知る隠れた酒処である徳島県三好市は「四国の灘」とも呼ばれ、歴史的・文化的にも優れた酒蔵の集積があります。
これを地域振興に活かそうと四国の銘酒を一堂に集結した「地酒試飲会」と、長い歴史を誇る地元酒蔵の「酒蔵開放」からなる広域交流イベントとして平成12年(2000年)2月19日に「第1回 四国酒まつり」が始まりました。
お酒好きにはたまらないイベントとして注目され、なかなか市場には出回らない幻の逸品も出品されることから、毎年参加する方や四国のみならず他県からの参加者も年々増え、民間旅行会社による協賛ツアーが催されたりJR四国が臨時列車を運行するなど、一大イベントとして成長しました。
しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、延期や中止を余儀なくされオンラインでの開催をするなど、何とか開催できる方法を模索してきた四国酒まつりですが、今年は4年ぶりに本来の形で開催されました!
【前回の記事はこちら】
>>四国の銘酒を堪能!三好市「第24回四国酒まつり」レポート【Part1】
新酒もお披露目!DJブースもあるユニークな三芳菊の酒蔵開放
三芳菊では入り口前に飲食店の出店が4軒ほどあり、徳島県立池田高等学校三好校の生徒が育てた野菜やいちごジャム、三芳菊から提供された酒粕を使った酒粕パウンドケーキなども販売されていました。
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酒蔵内にはDJブースがあり、さながらクラブの様で酒蔵ライブイベントが行われた事もある三芳菊ならではの演出です。
新酒やカップ酒も含め、20種類程の銘柄の試飲と販売が行われました。
香川県からの女性3人組は「初めて参加しました。「白ぶどう」を試飲しましたが、ワインぽくて飲みやすかったです。日本酒初心者なので飲みやすいのは嬉しいですね」と話してくれました。
この日のために帰省していた馬宮さんの娘さんは「沢山の人が来られて嬉しいです。オススメはお酒以外だと奈良漬ですね、毎年買いに来る人もいらっしゃるんですよ。酒まつり限定の前日しぼりのラベルがネコとウサギでとても可愛いので人気があります、同じデザインのエコバッグもあります」と商売上手にまとめてくれました。
代表取締役で杜氏でもある馬宮 亮一郎さんは「前回と同じぐらいの人数のお客様がいらしてくれたのではないかと思っています。酒まつりに向けたお酒を年明けから仕込んで準備してきましたので、開催されて本当に良かったです。お酒を皆さんで飲んで頂けるのが久しぶりなので、すごく楽しんで頂けて良かったです」と語ってくれました。
お酒だけじゃない!三好のご当地グルメやステージで一体となる阿波池田
協賛イベントに向かうために街中を歩いていると、冷たい風が酔いを覚ましてくれて心地いいです。
阿波池田商店街と銀座通りが交差する位置にある『ふらっとスクエア』では、三好市のご当地グルメや特産品を販売する「ガーデンカフェ&特産品まつり」が同時開催。ボトルケースがテーブルや椅子として使われており、酒の肴を探す人や、休憩や買った物を広げて食べる人などで賑わっていました。
「酒まつり盛り上げ隊 ステージ」は三好市で流れているテーマソングを数多く作成している2人組音楽ユニット“ゆりり”と“スタジオFUN”のコラボ、更に阿波池田たばこ踊り保存会が「阿波池田たばこ踊り」を披露し四国酒まつりを歌とダンスで盛り上げました。
銀座通りには「銀座フードストリート」と題した飲食店の出店が多数あり、お酒好きでなくても食べ歩きを楽しめる趣向になっていました。
阿波池田うだつの家たばこ資料館では「三好の文化財写真展&茶会体験」が行われており、2022年11月にユネスコの無形文化遺産に登録された『神代踊』の記録写真が展示されていました。1922年(大正21年)の皇太子(のちの昭和天皇)の訪村時の貴重な写真も見ることができました。
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裏千家淡交会による茶会体験はお庭での野点ですが、希望すればお茶を点てられます。
主菓子は三好市三野町にある「まるだい製菓」から取り寄せた「椿」で季節感を表現しており、甘過ぎない上品な味でした。
器に入った抹茶を茶筅で回してから点て、茶筅を前後に動かすと泡立ちます。
抹茶は苦いというイメージがありますが、綺麗に点てられた抹茶はとてもまろやかになり、先程の主菓子の甘さと合います。
指導してくれた女性は「泡立つと抹茶がまろやかになって美味しいんですよ、お酒の酔い覚ましにも良いでしょう」と話してくれました。
次回の開催にも期待!三好市市長高井さんと実行委員長田村さんのコメント
高井 美穂市長は「4年ぶりの開催は感無量です。今年のお酒の味は特に素晴らしく、皆さんに楽しんで頂いて大盛況で終わって良かったです、有り難うございました」と笑顔で話してくれました。
酒まつり実行委員長の田村 和男さんは「やり遂げたという気持ちで胸がいっぱいです。午前で800人、午後は1,000人ぐらいの入場者があり、配置にもよると思うのですが無くなった銘柄もありました。今日の経験を活かして、次の準備に入りたいと思っています」と早くも次回への意気込みも見せてくれました。
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こうして、三好市を挙げての一大イベントである【第24回 酒まつり】は盛況の内に幕を閉じました。
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今小町
1802年(享和2年)に刻み煙草製造業として創業し、煙草の専売制に伴い酒造業を始めました。
平成6、8、10、12、13年度の全国新酒鑑評会に於いて金賞を受賞。
米の旨味を活かし「飲み飽きない味」を目指したお酒作りに日々取り組んでいます。 -
三芳菊酒造
創業明治22年、現在は5代目となる亮一郎さんがオリジナリティー溢れる
お酒を造っています。
お酒もラベルもとても個性的で人気です。 -
うだつの町並み・阿波池田うだつの家たばこ資料館
交通の要衝として、たばこ等の集積地として発展した池田の旧街道に残る古いたたずまいは、どことなくさびしげで、ひとりもの思いにふけりたくなるような町並みである。幕末から明治にかけて繁栄したたばこ製造業者の旧居宅をたばこ歴史資料館として残す。百年以上を経過した今でも当時の繁栄振りを想像させる。中庭は四季折々の美しい花が咲く。
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