本当の田舎暮らしを体験しに~古民家ステイ~ カジヤ祖谷浪漫亭 徳島県三好市東祖谷 パート1
2021.08.25
奥祖谷の昔暮らし体験古民家宿、カジヤ浪漫亭。囲炉裏を囲む昔ながらの食事、露天の五右衛門風呂、日本全都道府県と様々な国から持ち寄られた200種以上のお酒。この古民家宿では様々なおもてなしとアクティビティで、国内、海外問わず多くのゲストを惹きつけている。
奥祖谷とも呼ばれる東祖谷、その中心、京上を見下ろすところにカジヤ祖谷浪漫亭はある。静かな環境の伝統的な建物の宿であるだけではなく、古民家ならではのアクティビティでゲストを楽しませている。
はじめに、この宿の一番の特徴は、ここのオーナー。甲斐甲斐しく滞在客をもてなし楽しませる、ゲストから「しのさん」と呼ばれる四宮康貴さん。四宮さんは高松出身。約20年前にこの古民家宿となる建物との出会いがあった。
山で夢見る二つの海
「それは、20年位前、初めて祖谷を訪ねて来て泊まった翌朝。外を眺めるとずっと遠くまで雲海が広がっていて、ああ、ここにも海があると感動した。ここに第二の住まいを見つけよう、と直感で思った。」これが四宮さんを祖谷への移住へと導いた。
四宮さんが今の宿となる古民家を見つけて調べたところ、屋号は「カジヤ」で元は鍛冶屋だったらしいことが分かった。四宮さんももちろん「カジヤ」の屋号を引き継ぐ。
はじめの10年ぐらいは週末の隠れ家として、友人を呼んだり、のんびり田舎暮らしを楽しんだりしていた。しかし、四宮さんの「祖谷愛」は週末だけでは満足できず、移住。ここ10年は「カジヤ」でフルタイムの田舎暮らしをしている。
四宮さんはその祖谷の古民家を飾るべく、趣味のアンティーク収集の家具や小物、彼の海とのつながりへの思いが入った海洋関連のディスプレイなどをしている。山と海が折衷された四宮さんの趣味があらゆるところにちりばめられていて、それを眺め、逸話を聞いているだけでも楽しい。
強い祖谷への思い。四宮さんは、お祭りやイベントなどにも積極的に参加して地元に溶け込んでいるだけではなく、祖谷の歴史や伝説などにも精通していて、その物語もまた、ゲストを楽しませる。
そして、カジヤ浪漫亭の亭主としての情熱とおもてなし。ゲストとの心からの交流。日本の宿ではなかなかない経験ができると、国内外のゲストから大人気の宿となった。
特に、コロナ以前はゲストの半数以上は海外からのお客さんだったというのも納得である。
パート2と3では、カジヤ祖谷浪漫亭での古民家アクティビティについて紹介。また、東京在住の外国人のゲストにもお話をうかがった。
昔暮らし体験宿 カジヤ祖谷浪漫亭
https://iya-romantei.wixsite.com/kajiya
カジヤ祖谷浪漫亭 フェイスブック
https://www.facebook.com/iyaromantei.kajiya
(取材・文・写真: ショーン ラムジー)
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祖谷のかずら橋(国指定重要有形民俗文化財)
平家一族の哀話を秘める、秘境“祖谷”にあるかずら橋。シラクチカズラ(重さ約6トン)で作られたもので、長さ45m・幅2m・水面上14m。 昔は深山渓谷地帯の唯一の交通施設であった。3年毎に架替えが行われる。(国指定重要有形民俗文化財)
◎かずら橋ライトアップ
毎日19:00~21:30の間かずら橋をライトアップします(渡橋はできません)。
闇夜の中に照らされた「かずら橋」が幻想的です。
◎平家伝説の残る「琵琶の滝」がすぐそばです。
祖谷のかずら橋を渡ってすぐに左に50mくらい行くと、落差約50mの滝が現れます。
◎川遊び:「琵琶の滝」を更に50mくらい行くと遊歩道があり、そこから川辺に下りて遊べます。 -
東祖谷歴史民俗資料館
"平家落人の里”として伝説が今も息づく祖谷地方。平清盛が生きた時代や源平合戦など正史を取り上げながら、『平家物語』と「祖谷平家伝説」の関わりを紹介し、伝説ゆかりの場所を写真パネル等で取り上げています。
また、東祖谷は深奥の秘境であり、全ての始まりの地でもあったことから、独自の文化・風習・慣習が育まれました。資料館では、四季を通じた東祖谷の姿、時代の変化に伴う日常道具の変遷、生活を潤す芸術品など、村民が大切に残した時代の形をご覧ください。
2階には500名収容のホールもかねそなえています。
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