落合峠を満喫する パート3 烏帽子山へチャレンジ

2022.10.12

特集

標高1520m、徳島県三好市、落合峠。市内では一般車の通れる道でもっとも高く、そして四国では2番目に高い峠だ。 峠は祖谷の美しい景色を望むことができるだけではなく、近隣の山々への登山口でもある。ここから始まるいくつかのコースは、様々な長さや難易度で、それぞれに合った登山を楽しむことができる。

【前回の記事はこちら】
落合峠を満喫する パート1 祖谷と四国山脈のパノラマビュー 
落合峠を満喫する パート2 初心者にもおすすめの峠からの手軽なショートトレッキング

人気の登山ルート「落合峠~落禿~烏帽子山」祖谷の北尾根トレッキング

パート2では、落合峠付近の2方向への短いトレッキングを紹介した。

パート3では、パート2の落禿から続く、約1時間半離れた烏帽子山までの登山を紹介する。

落禿の頂上からは、北に烏帽子山の、その名を示す特徴ある形が見える。

落禿の西側には、丸みを帯びた前烏帽子山があり、尾根道を辿って、この丘を越えて烏帽子山へ向かう。

落禿から西へ 平家落人伝説が数多く残る栗枝渡集落も望める

落禿から西の登山道は木々のある森に入り、ところどころ急な箇所もある。このエリアに入って約5分ほどで、鎖場がある。グリップのある手袋は必須だ。

登山道はところどころにマーカーがあり、分かりやすく、木々生い茂る合間には見晴らしの良い箇所が時々現れる。一か所では、祖谷の平家伝説も多い、栗枝渡集落が良く見えるところにも出た。

この道は尾根にあるため、平坦な場所は少なく、上りか下りのどちらかになっている。

前烏帽子山への最後の上りは、急で、途中で森林限界を超える。頂上まではあと数分だ。

落禿から約45分で、標高1660mの前烏帽子山頂に到着。 ここからの眺めも素晴らしく、東に落禿、北に烏帽子山が目の前だ。

南西には、寒峰の木のない頂上が見え、その方向に尾根道を辿る別の登山道もある。

烏帽子山は、前烏帽子山頂の標識では、1kmとあるが、もう少し長いようにも感じた。次の区間は約50分ほど。

標高1669.9m、四国百名山にも選定された烏帽子山へ

前烏帽子山から北へ道沿いに進み、森の中へ入る。時々、急勾配な箇所も出てくる。地面が湿っている場合は、とても滑りやすく、トレッキングポールがあると役に立つ。 

登山道は森の中に出たり入ったりを繰り返し、また、でこぼこした尾根も上り下りと平坦からは大分遠い状態だ。 

途中では、烏帽子山と周辺の山々を望むビューポイントもある。 

登山道は全体的にそれほど難しいコースではないが、頂上までの最後の箇所は、10~15分ほどの急な上りとなる。頂上付近、木々を抜け、1669.9mの山頂を示す標識が現れる。 

絶景の烏帽子山山頂 三好市のパノラマの眺めを堪能する

烏帽子山は、少し難しめの登りがいのある美しい山だが、登山者は少なく、この日は他には登山グループはいなかった。

頂上では南へ向かい、落合峠からやって来た登山道を辿って眺めることが出来る。

山頂の標識から登山道を西()へ約1分ほど進むと、烏帽子山の断崖絶壁の箇所に出る。

ここからの眺めはさらに素晴らしく、南、西、北方面へ三好市を越えてはるか遠くまで景色が広がっている。

烏帽子山登山地図
https://yamap.com/mountains/8553

三好市観光ウェブサイト
https://miyoshi-tourism.jp/

(取材・文・写真: ショーン ラムジー)

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オススメ観光情報

  • 落合集落(国選定重要伝統的建造物群保存地区)

    落合集落は、東祖谷のほぼ中央、祖谷川と落合川の合流点より山の斜面にそって広がる集落である。集落の起源は明らかになっていないが、平家の落人伝説や開拓伝承などが祖谷地方には残っている。集落内の高低差は約390mにも及び急傾斜地に集落を形成している。
    江戸中期から昭和初期に建てられた民家や、一つひとつ積み上げた石垣と畑などの光景は、なつかしい山村の原風景を醸し出している。
    平成17年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。

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  • 栗枝商店

    栗枝商店では豆腐やこんにゃくなどを販売しています。
    岩のように固いと言われる、大きくて固い豆腐が人気です。
    (売り切れ次第閉店となります。)

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  • 篪庵(ちいおり)トラスト

    17年程空き家になっていた(築300年)古民家を東洋文化研究者のアレックス・カー氏がリノベーションしました。
    何度も修復を重ね、今でわ世界中から数多くの観光客が訪れるスポットとなっています。

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