ケーキ屋のない秘境で光り輝くスイーツを作る〜Pearl洋菓子店オーナー鳩谷泰啓さん〜Part3
2022.09.12
徳島県三好市池田町にはケーキがない。そんなところに現れたパティシエの鳩谷泰啓さん(41)が作るのは色鮮やかでうっとりするような宝石のようなケーキだ。
異色の経歴を持つパティシエのその後をまとめていく。
【前回の記事はこちら】
ケーキ屋のない秘境で光り輝くスイーツを作る〜Pearl洋菓子店オーナー鳩谷泰啓さん〜Part1
ケーキ屋のない秘境で光り輝くスイーツを作る〜Pearl洋菓子店オーナー鳩谷泰啓さん〜Part2
36歳で高松から徳島県三好市に移住したきっかけとは。
25歳の特に共同経営で設立した会社を5年かけて縮小し、最後には会社を売却。
36歳の時に徳島県三好市への移住を決意した。選んだ理由は中学生時代に自転車で四国一周した時の思い出が強く残っていた事と、四国の中心ということもあり東西南北どの方角へ向かってもアクセスが良く、高松も松山も高知のどこにいくにも1時間でいける所が良いとのことだ。フットワークが軽く自分の目で見ることを大事にする鳩谷さんらしい徳島県三好市の魅力の一つだ。
三好市池田町初のケーキ専門店として2022年4月にオープン 予約1ヶ月待ちの大人気店に
3月1日プレオープン、4月18日グランドオープンし、ケーキ専門の店舗がなかった池田町では大いに反響を得た。東みよし町や祖谷、高知、高松の人など、三好市と東みよし町が多いが地元の人がなかなか買えないと感じるくらい注文があるそうだ。
1日にケーキ20台、プリン「Lovin’Pudding」は300個を製作しているそうだ。
この「Lovin’Pudding」はSNSにて1週間前から予告を行い、販売日の21時に販売を開始している。
15分で完売してしまった事もあるという人気商品だ。
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ケーキは完全予約制。ほぼ1ヶ月前には埋まるため、早めの予約が必須だ。
全ての注文・予約は専用フォーム、またはショップカートからの受付となっている。
Pearl洋菓子店オーナー鳩谷さんがSNS特にInstagramに注力する理由とは。
Pearl洋菓子店は紙媒体はもちろん広告にほとんど投資していない。以前地元新聞で店舗の改修を自身のDIYで行っているという内容の記事を書いてもらったことはあるがチラシを出したりCMを出したりはしていない。
【Part2】の記事で鳩谷さんの前職をご紹介したが、その時のコンサルティングを長年していた自分の経験やノウハウを注ぎ込んでいるだけだという。
「優秀なアカウントはより表示されやすく、誰にもみられていないと判断されると表示されないアカウントになっていく、まずSNSを知る必要がある。」
InstagramなどのSNSアプリは毎日ユーザーに利用してもらう為に様々な方法を考える。1人のユーザーが短時間でも利用したいと思えるようなアプリには優秀なアカウントが不可欠だ。そんな優秀なアカウントの選出方法はユーザーの検索履歴や1つの投稿を見る時間などを計測し、カスタマイズしていく。優秀なアカウントが発信するバイクや音楽などの趣味、新規店舗情報、美容やメイクなどのユーザーの利益になる情報を集め、あなた専用のSNSアプリへと育っていく。
ユーザーはいつ、なぜその投稿を見ているのかを考える。必要としている人にSNSで的確にアプローチ
あなたがもしお店のアピールをする為に毎日投稿を行なったとする。だがそれが表示されていないとしたら、これほど悲しいことはないだろう。
「もし1000人フォロワーがいるからといって、その1000人全員に表示されているかというと表示されていない。」と鳩谷さんは答えた。SNSで気をつけることは頻繁に更新されるアルゴリズム(ユーザーの利用度をあげる仕組み)を知ることだ。投稿の中で一番反応がいいもの、自分のユーザーが何時に投稿を見ているのか、そのなぜを考える必要がある。
「投稿してからの多くのいいねが付く瞬間最大風力を引き出すことが大事だ。表示されやすい、いいねされやすい、指が止まる、この3つに気を付ける必要がある。」
他にはハッシュタグの付け方などの細かなノウハウを鳩谷さんは体に叩き込んでいる。ただ毎日投稿するではなく、SNSに嫌われないアカウント作りが大事だ。パティシエとSNSのコンサルティングを同じだけの時間を使って培ってきた経験からなるクオリティだ。せっかくSNSをやるなら無駄を減らし最大効率を目指せば今より少ない時間でよりみてもらえるアカウントに育っていく。
鳩谷さんを突き動かすのは「知りたい!」という好奇心と探究心 店舗の改装も自ら手掛ける
鳩谷さんの行動力は取材しているこちらが度々驚くほどだった。中学時代に四国を1週したエピソードに始まり、現在Pearl洋菓子店は鳩谷さんが自らDIYを行っている。
「壁やタイル、机など自分の好みにできるという興味からやるからにはちゃんとやりたいに変わる。大変だけど好きだからできる事をとても楽しんでいる。」
初めはYoutubeの素人動画で「作ってみた」動画を楽しんで見ていたが、実際に店舗を改築する時にプロの施工会社が配信しているYoutube動画が一番効率が良く学ぶことが多いと気づいたそうだ。
資材などは地元の株式会社マナベ商事にて購入し、木材はホームセンターで購入しているそうだ。建築業者ではない鳩谷さんが月に1、2回まとめて購入している事を不思議に思っているのではないか、おそらく家のどの辺りに取り掛かっているか把握しているかもしれないと語った。
「逆にマナベ商事さんが自分のことをどう思っているのか一度聞いてみたい」とのことだ。
もちろん食に関する探究心も強い なぜ美味しいのか、流行っているのか、を突き詰める
今カレーを食べたとすると一番美味しいカレーが知りたくなり、食べ出すと何が一番美味しいのか、正解がどれなのか気になるそうだ。
「一番美味しい天ぷらが何か気ならない?美味しいと言われるものを食べて、普通の天ぷらも食べて自分で作ってみて、美味しくない天ぷらも食べて、やっと天ぷらのラインナップがわかる。安い高いではなく”なぜ流行っているのか”を知りたい。」
美味しくても美味しくなくても勉強になると語る鳩谷さんになぜかを尋ねると、美味しい美味しくないという訓練が必要だと答えた。自分の料理ばかりを食べていたのではそれが本当に美味しいのかわからなくなる、ただ美味しいだけではそれがなぜなのかが分からないそうだ。
天ぷらに注目したのも天ぷらは蒸す、焼く、揚げるという調理方法を同時に行っており、油で揚げる事により旨味が凝縮されている。その化学反応がどのタイミングで起きるのかを考えながら天ぷらを食べる。そういう事を考えながら食べることが楽しいし、好きだと笑顔で話してくれた。
徳島県三好市で地域の人に必要とされるか、自分が楽しめる仕事がしたい。
「ケーキ屋を始めた当初は、そんな忙しくなるとは思わなかった。楽しい気持ちが商品にこもると信じている為、ケーキを作ることが”作業”になってしまうとダメだと知っているからこそ自分が楽しめる仕事をしたい。」
自分の作るものに対して心を込め納得したものを提供したいそうだ。鳩谷さんは流行りや芸術を学ぶ時間を大事にしている、自分の目や舌で感じ吸収した事は5倍アウトプットして自分のものになるそうだ。
今後さらに周知が広がり、ますます予約が取れない店舗となるだろう。ぜひとも早めの連絡と予約をお忘れなく。詳しくはSNSを要チェックだ。
(写真)特製スパイスジャムを使用した「MIYOSHIチーズケーキ」
現在徳島県三好市では「三好スパイシースタンプラリー」を開催中だ。(11月13日(日)迄)
【関連記事】
辛いもの好き、集まれ!徳島県三好市で食べて、めぐって楽しむ『三好スパイシースタンプラリー』開催中!
Pearl洋菓子店もスタンプラリーに並んでいる。
ぜひこの機会に三好の魅力を味わってみては、いかがだろうか。
Pearl洋菓子店
TEL:070 7475 5485
住所:徳島県三好市池田町ウエノ2701-2
Website https://www.patisserie-pearl.jp
Instagram https://www.instagram.com/patisserie.pearl/
Twitter https://twitter.com/PatisseriePearl
※7月より箸蔵とことんにて受け取りができるようになりました!
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>>地元では知らない人はいない予約必須の和菓子”鮎焼き”はもう食べましたか?|御菓子司朝日屋 山田俊夫さん。
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ふれあい紅葉センター
肌に優しい重曹泉で、神経痛や消化器病・疲労回復に効果があります。
サウナにはテレビも付いており、露天風呂も有ります。 -
三好市百年蔵
古い酒蔵を百年蔵として再生オープンしました。
平成22年秋、百年蔵の建物と煙突が正式に有形文化財に指定されました。
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賢見神社
海抜400mの大渡峯に位置し、仁賢天皇の御鎮守である。
精神病、ものの気(け)つき・五穀豊穣・海上安全の守り神であり、県内外に多くの信者をもつ。
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