《夢を持ちながら暮らす》ラフティングチーム THE RIVER FACE(ザ・リバーフェイス)キャプテン 板 華子さん

《夢を持ちながら暮らす》ラフティングチーム THE RIVER FACE(ザ・リバーフェイス)キャプテン 板 華子さん

徳島県三好市に拠点を置くレースラフティングチーム「ザ・リバーフェイス」。2007年に結成され、2017年に四国吉野川で開催されたIRF世界ラフティング選手権大会では優勝という不動の強さを持つこのチームのキャプテンを務めるのが板 華子(いた・はなこ)さんだ。

2013年に「ザ・リバーフェイス」に加入した板さん。三好市でソーシャルワーカーとして働く傍ら、レースラフティング世界一を目指し日々練習を重ねている。彼女を含めメンバー全員、それぞれが仕事をしながら競技と向き合っているアマチュアチームである。日々の練習時間が限られる中、現在は水曜日から土曜日の早朝、皆の仕事が始まる前の時間である5:30~7:00の時間を主に、また日曜日は午前と午後に約3時間ずつ、池田町のイケダ湖や吉野川の大歩危小歩危エリアで練習をするという毎日ラフティング漬けの日々である。

彼女たちを継続的に指導するコーチはいない。日々の練習メニューは自分たちで考え、実際に練習して振り返り、試行錯誤を重ねて作り上げている。チームのメンバーそれぞれの役割やキャリアなど関係なく対等に話す。様々な意見がありなかなか決まらないこともあるが、練習メニューやチームの方針を全員で話し合い決めることで、主体性を持って練習できるというのが、キャプテンである板さんの考えだ。

「仕事をしながら競技を続けているからこそ、人とのつながりを感じるし、つながりの中での地域の応援や職場の応援が力になる。」と板さんは語る。

職場の同僚からだけでなく、スーパーや銭湯に出かけた際や練習の合間に「ラフティングの人やろ!」、「頑張って!!」、「今日も漕いでいるね!」などと声をかけられ、地元の人たちからの応援も感じるという。レースラフティングの大会での声援も力になるが、こうした日常の何気ない応援の一言からも、自分たちの存在を知ってもらえているということが分かり、大きな励みになっているのかもしれない。

最近、板さんが地元の人とのつながりを感じたエピソードの一つに、寒波に見舞われた今年の年末年始の出来事の話をしてくれた。三好市も寒波の影響を受け、多くの地域で水道管の凍結、破裂が起こった。板さんの自宅も水道管が破裂し困っていたところ、いつもイケダ湖で声をかけてくれるおじさんが修理をしてくれたという。「田舎暮らしに‘おじさん’は大事!!」そう話す彼女に、妙に説得力を感じてしまった。これまでに歴代のおじさんが他にも数名いるらしいが、その話はまた今度にしよう。

メンバーそれぞれ仕事が違うため、全員揃って練習できるタイミングが少ないのが、現在板さんの頭を悩ます問題である。今シーズンは大会の中止なども続き、自分たちの練習の成果を試す、披露できる場も少ない。

だが、こんな状況下でもラフティンができること、またメンバーと一緒に漕げることを一番に楽しみ、日々の練習を積み重ねている。また、個人的にベンチプレスやデッドリフト、スクワットなどのウエイトトレーニングをすることが、モチベーションの維持に一役買っているそうで、成長が数値で現れるのとトレーニングをすることでパワーがつき、練習時に楽に漕げるようになっているのを実感できるのが嬉しいと語る。

レースラフティング競技は大学での活動は盛んにあるが、卒業後に世界一を目指し競技を続けようと思うと選択肢はそれほど多くない。2007年に結成されたリバーフェイスは世界選手権優勝も経験しているチームであるが、当時からアマチュアという形は変わっていない。学生時代にリバーフェイスと数日間一緒に練習する経験から、大会で見る彼女たちの華やかな姿だけではなく、仕事との両立、講演会などの広報活動、資金のやりくりなど真摯な姿勢を肌で感じ、尊敬の念をいだいたのも板さんがチームへの加入を決めた要因だ。またもう一つ、大学生時代に経験した大失恋を機に「自立した女性になる!」と決めた強い想いも、彼女を今の道に推し進めてきた大きな要因のひとつかもしれない。

「世界一になりたいと思ったとき、自分にはリバーフェイスという存在があった。だから今後、誰かが世界一になりたい!チャレンジしたい!と考えたとき、その思いを受け入れるためにもリバーフェイスというチームは残していきたい」と語る。

チームのキャプテンとしても一人の女性としても常に強くありたいと思い続ける板さん。彼女からは、真の強さと女性らしさが放たれている。

板華子さん
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ラフティングチーム「ザ・リバーフェイス」
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