日本三大秘境のまち

秘境、祖谷のかずら橋。四国でも観光で訪れたい場所のベスト3に入る名所。
この名所に程近い、昔ながらの宿「祖谷観光旅館」をご家族の祖谷の暮らしや、若い世代の2拠点生活と共に紹介する。

【前回までの記事はこちら】
秘境祖谷の温かいおもてなし宿「祖谷観光旅館」パート1｜かずら橋へ歩いて数分　昔ながらの宿
秘境祖谷の温かいおもてなし宿「祖谷観光旅館」パート2｜家族で営む旅館　2拠点活動の次世代

徳島県三好市　秘境のアットホームな宿　親子が並ぶ厨房

秘境の昔ながらの宿、祖谷観光旅館の食事も取材させていただいた。 

お客さまへの食事は親子で並んで、厨房で調理。

祖谷観光旅館を長年切り盛りしてきた出口 福子さんの料理の味には、地元のファンも多い。
現在、食事は宿泊客向けのみだが、今でも食事だけ可能か聞きに立ち寄る地元の人が時々いるそうだ。 

息子の和也さんは京都で料理の専門学校に通い卒業後は洋食、イタリアンとのフュージョン料理などのレストランで働いたそうだ。
やはり小さい頃から厨房で働く福子さんを見てきたので、料理の道に進んだという。 

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祖谷の味がずらりと並ぶ夕食　何度でも食べたくなる祖谷郷土料理

宿泊客向けの夕食は、祖谷の名物が勢ぞろいだ。

あめご、刺身こんにゃく、そば米雑炊、祖谷豆腐の白和え、そして、祖谷の畑でとれた大根のなますなど。 

更に、阿波牛のローストビーフはポン酢でいただく。
もちろんこの一品は、洋食のシェフをしてきた和也さんによる。伝統的な料理が並ぶお膳に溶け込みながらも、アクセントになる一皿。 

そして、珍しいのが祖谷そばのおいなりさん。
甘く煮つけられた油揚げと素朴な風味の祖谷そばがよく合う。そばの里、祖谷でも初めての味だ。 

また、冬はしし(猪)なべになるなど季節によって内容も変わるので、リピーターは季節ごとの食事も楽しみにしているのだろう。

食事と一緒に楽しむ四国の地酒、祖谷産のお茶

夕食のお供に様々な種類の地酒も準備されている。ずらりと並んだ地酒のワンカップで、色々な味を手軽に楽しむのが人気だそうだ。
ワンカップのデザインも素敵なので、お土産用の開封前のワンカップだけではなく、飲んだ後のグラスもお持ち帰りする方々も多いらしい。

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もちろんお酒を飲まないお客さんのために、祖谷のお茶畑でとれたお茶も用意されている。

朝食は和食で、ご飯、みそ汁、卵、海苔、果物といった定番の他、鮎の塩焼きも提供されるそうだ。
塩焼きは朝から贅沢に気持ちになること請け合いだろう。

三代目の目指す「祖谷観光旅館」

旅館の運営もすっかり板についている和也さんに、これからの祖谷観光旅館について伺った。

「旅館の建物はDIYでもっと手をかけていきたい」とのことと、「今の旅館の建物の近くに場所があるので、そこにコテージのようなスペースを作ってバーベキューをしたり、夜に星を見たり、またカフェの様にコーヒーなどを提供できたら」と、祖谷を訪れる方にもっと楽しんでもらえるような事もしていきたいと楽しそうに話してくれた。

これからの祖谷観光旅館も楽しみだ。

祖谷には様々な種類の宿があるが、まるで家族の様に迎えてもらえる宿に泊まって、祖谷の昔話などを聞くのも楽しいだろう。

【詳細情報】
祖谷観光旅館
https://miyoshi-city.jp/spot/祖谷観光旅館
〒778-010　徳島県三好市西祖谷山村善徳161
TEL：0883-87-2125
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（取材・文・写真： ショーン ラムジー）