徳島県三好市にて「premiumONSEN・ガストロノミーイベントin千年のかくれんぼ」が開催されました。
2022.12.23
ガストロノミーツーリズムとは?
ガストロノミーツーリズムとは、その土地の気候風土が生んだ食材・習慣・伝統・歴史などによって育まれた食を楽しみ、その土地の食文化に触れることを目的としたツーリズムで、欧米を中心に世界各国で取り組まれています。
ここに日本が世界に誇る「温泉」をプラスした新しい体験が「ONSEN・ガストロノミーツーリズム」です。
日本の魅力ある温泉地を拠点にして、「食」「自然」「文化・歴史」などの地域資源を、ウォーキングなどにより体感する事業を行います(ONSENガストロノミーツーリズム公式HPより引用)。
今回、2022年11月11日に開催された様子をお届けする。
日本三大秘境の1つ、徳島県三好市祖谷地方の魅力を五感で味わうイベント!!
JR阿波池田駅にて集合し、バスで移動。JR大歩危駅からの合流組も集まり、まず向かったのは祖谷のかずら橋。平家の落人伝説にまつわる説明を聞きつつ、恐る恐る渡った先には琵琶の滝。こちらも、都を偲んだ平家が琵琶を奏で心を慰めたという逸話が残っている。
【詳細情報】
https://miyoshi-city.jp/spot/祖谷のかずら橋(国指定重要有形民俗文化財)
https://miyoshi-city.jp/spot/琵琶の滝
https://miyoshi-city.jp/spot/かずら橋夢舞台
「雲海」や「渓流」など三好市から着想を得たメニューが並び、参加者は舌鼓を打った。
かずら橋などを巡った参加者達は、「峡谷の湯宿 大歩危峡まんなか」にて昼食をとった。
並んだ食事はどれも徳島県三好市にちなんだ食材が使われており、メニュー名にも工夫が凝らされていた。
合わせるドリンクは地酒の三芳菊や今小町、シェフオリジナルのジンジャーエールなどノンアルコールの飲み物も提供された。
「雲海」…三好市の傾斜地では気温の変化が激しく、雲海も発生しやすい場所だ。そんな一瞬で消えてしまうような風景をはかなく消える出汁の泡と冷製茶碗蒸しで表現している。
「森」…狩猟が盛んな三好市ではジビエ料理を提供する飲食店もある。山野を駆け巡った猪のロースを軽くスモークし、蜂蜜マスタードのソースを合わせている。
「渓流」にはアメゴが、「川」には鮎が使用され、特に鮎の姿焼きは渓流で泳ぐ姿が表現されていた。
また、祖谷地方の郷土料理「そばすべし」をアレンジし、郷土料理を新たな形で受け継ぎ伝えようという料理や、鹿肉を食べやすくブルーベリーと合わせる和風焼きなど、個性豊かなメニューで参加者達の舌を満足させた。
デザートには地元山城町、曲風園の大歩危和紅茶を使用したゼリー寄せや、かぶせ茶の生チョコレート、柚子香るパルフェや祖谷の貴重な雑穀ヤツマタを使用したチュイルが披露された。
【詳細情報】
https://miyoshi-city.jp/spot/三芳菊酒造
曲風園【HP】【Instagram】
食事と場所を共に記憶し、より三好市を感じてもらいたい、副料理長の思いが詰まったメニュー
峡谷の湯宿 大歩危峡まんなか副料理長の大平 一義氏は「「雲海」や「川」など抽象的なメニューにした理由は、本日巡られた場所を食事と共に記憶して頂きたいとの思いからです。料理名「川」は川で泳ぐ鮎を唐揚げにして表現し、「木風」は曲風園のお茶をゼリーに、ふわっと香る柚子は風をイメージして作っています。また、傾斜地農法で作られた野菜や雑穀を料理に取り入れ、より三好市を感じてもらえたらと思います。今回は、冬の少し寒い時期に欲しくなるテーマで作りました」と語ってくれた。
訪れた方々にとって、心に残るようなメニュー作りを心がけたそうだ。
【詳細情報】
https://miyoshi-city.jp/spot/峡谷の湯宿大歩危峡まんなか
温泉や歴史文化に触れ、最後は阿波踊りで締め
食事の後は温泉で露天風呂から大歩危峡の景観美を満喫し、一行は10月末に新しく建てられた「小歩危展望台」へ。眼下の小歩危峡を眺めながら煎り歩危番茶と和菓子を頂き、紅葉の見事な眺望を写真に収めていた。
次に向かったのは徳善阿弥陀堂・徳善家住宅・伏せ墓と、最大の難所である有宮神社だ。ここではバスを降りて目的地まで徒歩で移動した。
徳善阿弥陀堂は、三好市有形民俗文化財に指定されている「徳善襖からくり」の舞台となっている。
徳島県指定有形文化財であり阿波山岳武士の風格を今に伝える徳善家住宅、源氏の追っ手から目をくらますために墓碑が建てられていない平家落人の伏せ墓、苔むす参道が続く神秘的な雰囲気の有宮神社と、祖谷の歴史文化に触れた。
バスに乗り込み、最後に訪れたのはJR大歩危駅前にある地元民御用達のスーパー「歩危マート」。
歩危マート名物の「雲海汁」と「お茶サイダー」が、歩いた身体に染み渡る。お土産を購入し、阿波踊りが旅の締めを飾った。
【詳細情報】
https://miyoshi-city.jp/spot/德善襖からくり
https://miyoshi-city.jp/spot/徳善屋敷
https://miyoshi-city.jp/spot/歩危マート
山粧う好日、祖谷地方の伝統・歴史・文化によって育まれたこの地域ならではの千年の時をガストロノミーで堪能。
当日は秋晴れで、紅葉に染まる祖谷の気候風土が生んだ食材・習慣・伝統・歴史などによって育まれた食文化に触れることを目的とした体験型観光であるガストロノミーツーリズムを楽しむ、充実した1日だった。
「premiumONSEN・ガストロノミーイベントin千年のかくれんぼ」はAコース・Bコースがあり、今回はBコースを取材させてもらいました。
温泉ガストロノミーツーリズムの公式サイトでは、両コースのイベントがレポートされていますので、ご覧ください。
【公式サイト】https://onsen-gastronomy.com/
【Aコース】https://onsen-gastronomy.com/eventreport/premiumsennnennnokakurennbo-a
【Bコース】https://onsen-gastronomy.com/eventreport/premiumsennnennnokakurennbo-b
【関連記事】
徳島県三好市の食の魅力を生かし観光誘客を目指すガストロノミープロジェクト。〜アンバサダー・大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.9〜
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大歩危峡・小歩危峡
"結晶片岩が水蝕されてできた溪谷は、大理石の彫刻がそそりたっているかのようで、春は桜・秋は一面の紅葉が清流に色をそえ、スリル満点の舟下りが楽しめる。
大歩危の下流約3kmが小歩危。大歩危より構えは小さいが、奇岩怪石の妙と小歩危砂岩片岩と称される岩肌の美しさは、大歩危片岩に劣らない魅力をもっている。大歩危は平成26年3月18日に国指定天然記念物に指定され、平成27年10月7日には国指定の名勝にも指定された。平成30年2月13日には小歩危が追加されて、「大歩危小歩危」で国の名勝に指定された。 -
大歩危遊覧船
大歩危渓谷遊覧船は、約30分で吉野川を下りて戻り、渓谷を滑走しながら自然の手仕事の壮大な景色を乗客に提供します。 大理石の彫刻に似た結晶片岩が両側のボートの上にあり、観光客に素晴らしい景色を提供します。 夏には新緑、秋には紅葉、冬には雪まで、変化する季節をお楽しみいただけます。
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道の駅大歩危(妖怪屋敷と石の博物館)
店内には妖怪屋敷や石の博物館、お土産売り場などがあります。
また、地元で獲れた食材を活かしたジビエバーガーなども販売しています。
テラスに出て食べる事も可能です。
妖怪屋敷内にて、全天候型の謎解きゲーム「妖怪村の秘密」がオープンしました。
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