仙吉 祖谷の味 パート3 手打ちそばと山菜 自家製にこだわる柚みそ

2022.06.04

特集

徳島県三好市、かずら橋もある祖谷に至る道は山の中をくねくねと曲がりながら続いている。そんな山道の途中にあるのが秘境の名物蕎麦屋「祖谷そば仙吉」。昔ながらの和を感じさせるお店で名人の手打ちそばを提供する、この個性あふれるお蕎麦屋さんを紹介する。

【前回の記事はこちら】
仙吉 祖谷の味 パート1 忍者もやってくる、秘境の蕎麦屋
仙吉 祖谷の味 パート2 個性あふれる料理長、仙吉20周年への想い

一番人気は祖谷産のそば粉を使った香り豊かな「手打ち祖谷そば」と自慢の出汁

はじめに、一番人気の品を頼んだ。

「祖谷そば天ぷら」

そばの里として名のある祖谷のそば。つなぎを使わないため、短く切れるが、風味は抜群だ。麺も太さが微妙に違っていたりして、本物の手打ちなのが見て取れる。

こだわりのじっくりと取った出汁でいただく。出汁との相性もよく、よく言われるような、 つなぎ粉が少ないそばのぼそぼそ感もあまりなく、するっと食べることができる。

贅沢な祖谷の山菜と天ぷら 祖谷の里山で採れた旬の食材を堪能

さくさくとした季節の天ぷらだが、今の季節はウドやタケノコ、祖谷の旬のものが使用されている。

そばにのっている山菜も、よもぎ、ふき、ウドと祖谷でよく見かけるものだ。惜しげなく、たっぷりと使われた山菜はなかなか贅沢だ。

一番人気サイドメニュー「ゆずみそこんにゃく」 新鮮な祖谷こんにゃくと自家製柚子みそはここでしか味わえない絶品

あつあつの「柚みそこんにゃく」は、もちろん祖谷のこんにゃくが使われている。祖谷で育ったコンニャクイモからひとつひとつ手で作られたこんにゃくは、刺身で食べられるほど新鮮。手作りらしい、ざらっとした質感には、柚みそが良く絡む。

そしてこの「ゆずみそ」も自家製。料理長竹本さんの自宅にある柚の木からとれた、無農薬の果実を使用して、甘辛いオリジナルの柚みそを作るそうだ。この柚みそも、持ち帰りに販売してくれとよく頼まれるそうだが、こちらは手間がたいへんかかるため、お店での提供のみ。

海外の方からの人気メニュー「冷牛山菜そば」 病みつきになる蕎麦と肉のコンビネーション

また、仙吉では、牛肉や鶏肉入りの、変わりそばメニューも提供している。

味付けをされたお肉でボリュームが出て、和食やそばを食べ慣れない海外の方々にも食べやすい味、もしくは若い方々にも人気がありそうな味だ。おどろいたことに、変わり種具材と祖谷そばとの相性もとても良い。

開店20年を越えて、これからの「仙吉」

お店を出る前に、最後にもう一つ、竹本さんにこれからのことを聞いてみた。

「お客さんが少ない日でも、たとえ1杯でも、祖谷に来た人に喜んでもらえるようなおそばをずっと提供し続けるお店でいたい。祖谷の冬は大変だけれど、冬季休みの間はお店の修理や手入れをして、大好きなDYIもして、このお店を長く楽しくやっていきたい。」と熱く返答してもらった。

祖谷そば仙吉

https://www.iyatime.com/Senkichi

778-0101 徳島県三好市西祖谷山村尾井ノ内323-3
TEL 0883-87-2733
営業時間 11:00 〜 16:00 木曜定休
12~2月冬季休業 ※臨時休業日あり

(取材・文・写真: ショーン ラムジー) 

オススメ観光情報

  • 吾橋・雲海展望台

    展望台からは大歩危・吉野川や高知方面も眺望でき、雲海の鑑賞や撮影が楽しめます。この展望台は2015年3月末に完成。それまで視界を遮っていた樹木を伐採し、その杉を利用して横6m、縦4mの展望ウッドデッキが完成。また、100mほど手前には木製手すりが整備されており、大歩危や西祖谷方面を見渡せる。

    ・雲海の観賞できる時間帯:日の出から朝7時半頃まで
    ・雲海の発生頻度の高い時期:3月~4月、10月~12月
    ・他に雲海観賞出来るスポット:国見山登山口、山城町水無地区、山城町あざみ峠、山城町峰地区 等。

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  • かずら橋夢舞台

    大型駐車場・イベント広場・物産館・食堂「かずら橋亭」からなる大型観光施設です。駐車場から館内を抜けて祖谷のかずら橋へ向かいます。館内には、地元特産品を含む沢山のお土産品を用意しております。
    また、食堂では名物「祖谷そば」の他、うどん類・各種定食を提供しております。

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  • 秘境・旅の宿賢見温泉

    夏には本格的なラフティングも楽しめるビジネスホテルです。

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