2月に東京で行われる第2回三好市フェアに向けて、徳島県三好市ガストロノミープロジェクトの試食・検討会が行われました【part1】
2023.01.28
徳島県三好市で、地元産の食材を活かした「新しい食の魅力創出」を目指してスタートした『ガストロノミープロジェクト』。
プロジェクトには三好市内で食品産業に携わるメンバー達と共に、知識と経験豊富な食の専門家によりメニュー構築やアイデアが生まれます。
タレントで一般社団法人 国際SDGs推進協会 理事の大桃美代子さんも、三好市観光特使またアンバサダーとして参加するため三好市を再訪しました。
三好市ならではの食材を使い、市内の飲食店でアレンジ・開発可能なメニューを考案
今年度3回目となる試食会には、『まちなかグループ』として三好市内の5店舗「カフェレスト イスバ」の坂田さん、「カフェ&カルチャー クレヨン」の藤田さん、「味どころ 米舞」の馬宮さん、「heso salon」の斎藤さん、「酒と串焼き home」の西田さんが参加。
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講師の堀 知佐子先生から「三好市らしい食材を利用した、市内のお店で開発・アレンジ可能なメニューを。そして三好市フェアのメニューを決めましょう」という挨拶の下、すぐに厨房に入り作業が始まりました。
ジビエの肉みそから作るミートソースや、酒粕アイス…次々と生み出される食べやすく魅力的なメニュー
堀先生はジビエで作った肉みそを数種類の調味料で異なった味付けに分け、おつまみにも麺にもご飯にも合う汎用性の高いレシピを伝え、料理人たちと共にレタス包み、フェットチーネのボロネーゼ、ミートソースパスタ、ジャージャー麵、タコライスとして展開させました。
「弘法筆を選ばず」ならぬ、「シェフ厨房を選ばず」と言った様子で次々と料理が作られていきました。
鹿のステーキブロッコリー添え。鹿の外ももが使われており、見た目以上に柔らかいです。
右上から時計回りにミートソースパスタ、鹿のサラダ、タコライス、レタス包み、ジャージャー麵。
肉みそは途中までは一緒に作り、トマト・ごま油・醤油・粉山椒などで味付けを分けています。
フェットチーネのボロネーゼ。
ジャージャー麵。麺には大葉やミョウガなど薬味がよく合い、瑞々しい一皿に。
酒粕アイス。三芳菊で1984年に仕込まれ、秘蔵されていた貴醸酒がカラメルの様にかけられています。
30年以上の時間をかけて熟成された純米酒は、ほろ苦く酒粕アイスにとてもよく合います。
酒粕シェイク、酒粕のチーズケーキ3種、酒粕チョコレート。
シェイクとチーズケーキはアイスよりもさっぱりとしていて、チョコレートは生チョコの様に口の中でとろけます。
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ざっくばらんに話が弾む試食会。ここから更なるアイデアも…?
試食会が始まってすぐに「ワインが欲しくなる!」という声が上がり、和やかな雰囲気で食事が進みます。
「タコライスは食感を変えるのにアーモンドを使っているけど、雑穀や豆も良いかもしれない」と堀先生から更なるメニューのアイデアが出たり、女性達の席からは「鹿肉は、栄養価の面から見ても特に女性にオススメしたいし、酒粕も効能が良いし三好市には味噌もあるから『女性をキレイにするまち』というのはどう?」など、発酵食品の話などで盛り上がりました。
大桃さんは話している人を見つめ頷きつつ聞きながら、「三好市は「三つ」の「好き」と書くので、「3つの好き」を決めれば良いかも」とアイデアが出ました。
「肉みそは半田そうめんにも使えそう。3回通して考え方のベースとなるものを教えてもらい、これをどう落とし込んでいくか考えていきたい。酒粕はペーストにする事を教えてもらって、とても使いやすくなった」と藤田さん。
馬宮さんからは「お客さんから、かす汁を作った後に残った酒粕で何を作れば良いのかをよく聞かれる。自分では薄いブロック状にしてカレーなどにと伝えてきたが、それでも余ってしまう事も。一般家庭で酒粕をどう使い切るか、アイスやシェイクはとっつきやすく感じてもらえそう。酒粕のアイスは前回教えてもらい、ブラッシュアップを考え貴醸酒をかけた」と話しました。
三好の自然の恵みをおいしく食べてSDGs!進化し続けるガストロノミープロジェクト
大桃さんから「皆さんの熱量が醸成されていて、すぐにメニューになるんだろうなと思います。ジビエなど廃棄されるものを活用するというSDGs的な観点も忘れないで欲しい。バーホッピング(はしご酒)のように、三好市も「ガストロノミーホッピング」が出来るようになれば」とまとめてくれました。
堀先生は「2年目なので去年の反省点を踏まえ、今年は情報共有しながら進める事が出来た。これからも進化し続けていく覚悟で臨みたい」と総括し、試食・検討会を締めくくりました。
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次回【part2】では、『大歩危・祖谷いってみる会』の試食・検討会の様子をお届けします。
>>2月に東京で行われる第2回三好市フェアに向けて、徳島県三好市ガストロノミープロジェクトの試食・検討会が行われました【part2】
◆講師:堀 知佐子
Website:https://www.chisakosyokudou.jp/about.html
管理栄養士・食生活アドバイザー・アンチエイジング料理スぺシャリスト。京都の老舗料亭「菊乃井」で常務取締役に就任、書籍に「毎日おいしい アンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」「今日から変わる! 若返り食生活」などを出版。「おかずのクッキング」(テレビ朝日系列放送)に出演。
◆大桃美代子(おおもも・みよこ)
Instagram:miyoko_omomo
タレント、新潟食料農業大学客員教授、一般社団法人 国際SDGs推進協会理事、農業ジャーナリスト。新潟中越地震の復興の姿を見てもらおうと、故郷で「桃米」を栽培している。雑穀エキスパートの資格を取得するなど、食への造詣も深い。
三好市ガストロノミープロジェクト
【Instagram】
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カフェレスト イスバ
地元で愛され続けるイタリアンは、ログハウス風な店構え。
昼はカフェ夜はイタリアンバールの2つの顔を持ち、雑誌やテレビ等メディアでも度々取り上げられています。
スーパーや産直など市場には中々出回らない地元食材や、旬の新鮮な食材を使ったメニューも豊富にあり、パスタは店主自らの手打ちです!
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4S STAY 阿波池田駅前
駅前商店街にあった店舗(旧寿司店)をリノベーション。
鉄道マニアには嬉しい列車座席での食事を楽しむ事もでき、
駅長制帽や制服を身に付け記念撮影も出来ます。
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三芳菊酒造
創業明治22年、現在は5代目となる亮一郎さんがオリジナリティー溢れる
お酒を造っています。
お酒もラベルもとても個性的で人気です。
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