~三好をぐるっと一周ツーリング~険道44号線チャレンジ!
2021.11.11
秘境と呼ばれる三好市にはさまざまな観光スポットが存在する。だがその道のりを楽しむという人達もいるというのをご存じだろうか?
バイクに乗っている人々。そうライダーたちである。週末になれば一人でまたは複数で走っている姿を皆さんも一度は目にした事もあるだろう。そして私自身も週末に限らず、時間ができれば三好市という最高の立地を活かして楽しんでいる一人である。
そんな私が三好市のお勧めのツーリングルートや立ち寄れるスポットなどをライダー目線で紹介しようと思う。
日本三大秘境・三好祖谷をバイクで走る!今回のツーリングルート
●今回のツーリングルート
道の駅 三野~県道44号線~松尾川ダム~落合峠~落合集落~かずら橋~大歩危駅付近~阿波池田駅
総走行距離約100km 必要時間4~5時間
三好市の飛び地三野からスタートし、落合峠を経由して、落合集落・かずら橋・大歩危小歩危を堪能した後、池田町内の阿波池田駅まで戻るルートだ。
総距離100kmほどだが、県道44号部分は速度も出せない為、ゆっくりとしたペースになる。ルート案内上では2時間44分と表示されるが、実際は4時間はかかる道のりになる。休憩や観光を含めればもっと時間は必要だろう。標高も高くなるため防寒対策等はしっかりとしていくのが良い。
特に落合集落までは道の状態も良くないので気を付けて通過してもらいたい。
1.道の駅 三野 吉野川の雄大な姿が望める道の駅からスタート
スタート地点は道の駅三野(みの)だ。集合場所としてお勧めで駐車場も広く、当たり前だが自販機やトイレなどもある。
ここから吉野川を挟んで南方を眺めれば、今から向かう県道44号線を含めた山々も見える。どんな景色が今日は見れるだろう?とワクワクしながらもしっかりと準備ができた。
またこの道の駅三野には「太刀野の中央構造線」と呼ばれる中央構造線の露出地点がある。待ち時間の間にでも見れる場所にあるのでぜひ見てほしい。
2.県道44号線~松尾川ダム だんだんと狭くなる道幅に注意 途中の深淵自然公園は貴重なトイレスポット
徳島県道44号三加茂東祖谷山線は国道192号線と国道439号線を繋いでいる道だ。山間部の落合峠を越えながら落合集落まで続く道である。
以前は一部未舗装路となっていた区間も存在していたが、下調べしたところ現在はすべて舗装済ということで安心はできる。
しかし、一部界隈では険道(県道)と呼ばれる道でもある。走り抜ける為に覚悟はしていこう。
途中までは非常に道も綺麗で走りやすいワインディングが続く。
30分も走ると離合するのも困難な狭い道になっていく。通行量は非常に少ないので、特に問題はないだろう。
注意点としては平日の場合は工事などがあった場合に、時間帯による通行制限をしているので、前もって時間を調整しておいたほうが良い。そして路面状況もお世辞にも綺麗いう状態ではなくなってくる。少し速度は抑えて風景を楽しむということに切り替えたほうが良いだろう。
松尾川ダムに流れ込む深淵川近くにある深淵自然公園。すぐそばには公衆トイレもある。県道44号線は基本的にトイレがないのでトイレスポットは重要だ。
途中の風景だが、祖谷ともまた違う森の中を抜ける景色が続く。この木漏れ日の中をゆっくりと進んでいくのは最高だ。
ただし、落石や落ち葉などもあるので注意しながら進む必要がある。時速30~40kmほどのスローペースで1時間ほど山道を登っていく。
3.落合峠 四国山地を一望できる四国最高峰の絶景ポイント
落合峠は標高1,519mの四国最高峰の峠だ。登り切った際には達成感と目の前に広がる大絶景を堪能できる。
私は途中から「すご!」(景色的に)「やば!」(路面的に)を連呼し続けていた。ここまでの道は正直に言うと決して走りやすい路面ではなく、バイクで走るには苦労した。
だからこそ四国最高峰という場所が魅せる風景や感じる風、匂いが素晴らしかった。
目の前に広がる大パノラマの景色。当日は多少雲で霞がかっていたが、それでも絶景の一言に尽きる。
峠から見る東側、剣山方面。すすきが広がり非常に綺麗。また少し下った場所に公衆トイレが設置されている。
ここからは下り坂となり、落合集落までの約14kmの道が続く。途中には紅葉が始まった景色が続き、落合峠の北側とはまた違う風景が続く。
落合集落までの道は最近すべて舗装路になったようで、路面も走りやすくなり、紅葉を楽しみながら走ることができた。
4.落合集落 山の急斜面にそって広がるなつかしい山村の原風景
国選定重要伝統的建造群保存地区の落合集落。斜面に作られた民家や石垣が独特の景色を見せてくれる場所である。
そういえば鉄腕ダッシュが以前ロケに来ていたな、と思いながら落合集落の中を走り抜けてみたが、テレビで見るのと実際に走ってみるとは大違いで、どこがロケで使われていたのかはまったくわからなかった。
落合集落の中からみた風景。自身がいる場所も山の斜面の中で反対側の山の斜面にも同じように道がくねくねとあり民家が点在している。
ここまでくる道は非常に長く、このような場所に家を建てて住み始めた過去の人々の苦労や困難さを感じられる。
5.かずら橋~大歩危駅付近 徳島を代表する観光スポット周辺はカフェや飲食店も充実
落合峠からは国道439号線~国道32号線を通ってかずら橋方面に走り抜けることができる。このルートは祖谷渓沿いにある道で程よいワインディングが続き、前半の県道44号線とはうってかわって非常に走りやすく、ほぼすべて2車線の対面通行の道になっている。
かずら橋までの約16kmを20分ほどで走ることのできる快速路で、前半のゆっくりとしたペースも良かったが、やはりツーリングといえばこれだ!という気持ちの良い道だった。
途中で寄った道の駅にしいや。トイレがとても綺麗で店内にはお土産なども販売している。この付近は観光施設も多く立ち寄りたい場所がほかにも多数存在する。
【祖谷のかずら橋】
関連記事:【日本三大秘境 徳島県三好市『祖谷のかずら橋』三世代の渡り初め|パート1】
【hanancoffee】
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ライダー御用達のオープンテラスのお店。
基本的に土日祝が営業となっている。私が訪れた際は平日だった為、残念ながら閉まっていた。
営業時間:10:00〜18:30
営業日:日・祝日、または告知日等
道の駅 大歩危【cafe&ジビエ】
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今年4月にオープンしたばかりのジビエ肉を使ったハンバーガー店!
道の駅大歩危内
営業時間:10:00〜17:00(L.O.16:30)
年中無休(12月、1月、2月のみ火曜定休)
6.大歩危・小歩危~阿波池田駅 祖谷渓展望台など観光地が目白押しの沿線を戻る
国道32号線に出たあとは、ゆっくりと北上すれば帰路である。その帰路ですら大歩危小歩危の雄大な地形と、そこを流れる吉野川の激流を見ることができる。
ゆっくりと30分ほど走れば池田町まで戻ってくることができた。
三好をぐるっと一周ツーリング
今回選定したルートは前半はゆっくりとしたペースで安全に走りながら風景を楽しむ時間。そして後半は三好の良さである快速路を走りながら観光施設や名所を回るルートにしてみた。
どちらも非常に素晴らしく、走りごたえもあり個人的にも楽しむことができた。
三好にはまだ知られていないたくさんの道があり、長距離を走るだけではないまた違った楽しみを発掘することができると考えている。
特にライダーもここ数年で増えてきている。安全運転に気を付けながら、四国で一番大きな面積を持つ三好市の魅力にあなたも触れてみてはいかがだろうか?
使用車両 :スズキ ジクサー150
エンジン : BGA1型 154cm3 空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
車両重量 : 135 kg
車体型式 : 2BK-NG4BG
メーカー : スズキ
排気量 : 154cc
最大トルク: 14N・m 1.4kgf・m/6,000rpm
最高出力 :10kW 14ps/8,000rpm
(取材・文:犬山 涼)
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