日本三大秘境のまち

秘境中の秘境、奥祖谷地方を拠点に活動するYama Yogaでは、多様なエクササイズクラスを開催している。ヨガをはじめとしたエクササイズクラス、子供からお年寄りまで各年代に合わせたコミュニティークラス、観光客向けのヨガ体験など。そんな秘境のヨガを行うインストラクターのあきさんを取材した。

水曜日午後2時、東祖谷支所の多目的ホールでは、ダンスクラブのようなビートが響き、70代を中心とした地元の女性達が参加する定期コミュニティークラスが行われている。壁には歴代村長のポートレイトがずらりと並び、奥には座布団の積まれた山奥の公民館のクラスとしては内容が場違いの気もするが。 

「みんなラテンヒップホップも大好きですよ。」とYama Yogaのあきさんは話す。「このクラスはみなさんのリクエストで、前半はダンス、後半はリラックスヨガ。こんな組み合わせは他ではありえないけれど、やはり楽しいことをやりたいように行うのは運動を続けるうえでとても大事。結果的に全身の運動と全身のストレッチになるようにプログラムを組んでいる。」

はじめは常に笑いがあふれ、最後は静かに全員が深く呼吸してリラックス。このドラマのようなメリハリのあるクラスが終わると、参加者は野菜を交換したり、おしゃべりをしたり。来年で10年目に入る、あきさんが始めたフィットネスクラスは、毎週のコミュニケーションの場ともなっているようだ。

さらに「夜のワークアウトクラスは結構ハードですよ。年齢層が下がるので筋トレもきつめです。」公民館が秘境のジムになっている。

Yama Yogaでは、祖谷の定期クラスだけではなく、学校や集落、スポーツイベントから養護老人ホームまでヨガを教えに行くそうだ。「参加者の年齢によってヨガクラスの内容が大きく変わるので、たくさん学ばなくてはいけなかったけれど、良い感想をいただいてうれしい。子供達にヨガを教えるもの好き、特に親子クラスなどペアでしかできないポーズもあって、こちらも楽しくなる。」

龍宮崖コテージ内、Yama Yogaスタジオで日曜日に行われるハタヨガ・ドロップインクラスは、地域の方以外も予約なしに誰でも参加することができる(※)ほか、祖谷の大自然の中で、国内外の観光客にもヨガレッスンを提供。ヨガリトリートも行なっている。もちろん英語クラス可。

「祖谷の静かで自然な環境はヨガをするのにぴったり。」あきさんは神社や山頂でのアウトドアクラスの他、宿泊施設の朝ヨガ、古民家などのリトリートスペースなど様々なところへ行く。

特に外国人観光客に一番の人気の場所は奥祖谷の古民家Yama Shalaだそうだ。誰にも邪魔されない山の中の一軒家で祖谷が遠くまで望める隠れ家的ロケーション。

景色を眺めながらヨガでリラックス、終了後は祖谷の暮らしの事を話しているうちにそのままガイドも頼まれることもあるとか。 

そして、このコロナ下での状況についても聞いた。昨年3月初め、コロナが流行りはじめてすぐから全てのクラスはキャンセルしたという。しかし、2～3ヶ月経ったころ地元の参加者から、会場や行政に問い合わせてOKが出ているのでまた初めて欲しい、と地域の方々に背中を押される形で再スタートしたという。 

「暮らしの一部になっていただいているようで本当にうれしかった。」と、あきさん。 

「しかし、今は、地域の方向けクラスのみで、県外での用事があった後は休むなど、私を含め全員がお互いに気をつけている。とりあえずこの現状では、コミュニティーの健康が一番。」 

「ヨガは正直でシンプルなアクティビティ。特別な道具も必要なく、だれでもどこでもできる。呼吸を整えて、体も整えて、心も静める。心身の健康につながるように、その人その人にとっての特別な唯一の時間を過ごしてもらえたらと思っています。」 

(※2021年7月現在、コロナウィルス蔓延防止のため、各制限有、要確認。) 

Yama Yogaの詳細はこちら 

https://yamayoga.weebly.com/