三好市に新しい風を吹かせたい、6周年を前にこれまでを振り返ってもらう【part2】|イタリア料理店イスバ 坂田直己さん

2022.05.16

三好人

徳島県三好市 地元で愛され続けるイタリアンを受け継ぎ、更に進化させた坂田さん

徳島県三好市井川町辻に、国道192号線沿いを走っていると目に入るログハウス風のお店カフェレストイスバは、昼はカフェ夜はイタリアンバールと2つの顔を持っています。

店内は昔ながらの喫茶店の雰囲気も残しつつすっきりとしていて、カウンター上にずらりと並ぶグラスがここはバールでもあるよと主張しています。

バールとは、「イタリア・スペインなどの南ヨーロッパで軽食や喫茶店 、酒場 (バー)のこと」を指す言葉です。日本では2005年頃からバールまたはバル形式の飲食店が増えてきましたが、三好市ではまだ珍しいかもしれません。

近く6周年を迎えるという事で、店主の坂田直己さんにお話を伺いました。

【前回の記事はこちら】
イタリア料理店イスバ 坂田直己さん【part1】エコール辻大阪を卒業後、有名イタリアンで修行を積み、ピッツェリアシェフに抜擢されるまで

結婚・妻の妊娠…結果を残したからこそ、三好市に帰る決意が出来た。

坂田さんに訪れた転機は、ご自身の結婚と奥様の妊娠でした。

「元々30歳位で帰るつもりで、前のシェフ(統括シェフ)がイタリアに行って、ナポリのピッツァ大会で世界2位を獲得して帰ってきたというタイミングでした。更に2号店3号店も出来て、会社が成長している時期でもあった。料理長を3年務め、結果を残しているからこそ感覚をつかんだと実感し三好市に帰ってきた」と地元に戻ってこられた経緯をお話してくれました。

「そのナポリのピッツァ大会で世界2位になったシェフとは、退職後も良い関係を築いてます」と笑顔に。

地元に戻った2016年、J .S.A.ソムリエ資格を取得し、実家のカフェレストイスバに夜の部「イタリアンバールイスバ」をオープン。

 

イスバは元々夜の営業はされていなかったそうです。
「当たり前のようにワインや洋食を楽しめる場を提供したい」と料理長時代は思い描く余裕もなかった目標も、今でははっきりと口に出してくれます。

三好市に戻って良かったと思う所はありますか?と尋ねると、「子育てがしやすい環境と遊ぶ場所が多い所」との事。2児の父として、自分の育った地域を子供にも見せたい・見てもらいたいという気持ちもあったのではないでしょうか。

三好市出身のアーティストとのライブイベントや、三好産の食材を使ったイタリアンとフレンチのコラボディナー企画にも積極的に参加 どのイベントも満席になるほどの人気

三好市に戻られた坂田さんは、イベントの開催や参加にも積極的に活動なさっています。

2018年11月11日、イタリアンバール イスバ初のライブイベント「イスバNIGHT LIVE」を開催。3組のアーティスト、カモンズ(ギター2台、パーカッション、キーボード、4人編成のバンド)、Sacra(Sacra e soleボーカル)、YuMeが参加。三好市出身のアーティスト達のライブパフォーマンスを料理とお酒と共に楽しめるイベントは、大いに盛り上がりました。

2020年2月11日、三好市交流施設「真鍋屋」MINDEキッチンにて、おかえり出張シェフ・二人の同級生シェフ(2003年池高卒業)による「フランス料理とイタリア料理」のコラボディナーという企画に参加。
同級生で美馬市出身の「タンオタン」(尼崎)のオーナーシェフである長浦さんと共に、三好産の食材を使用した料理を提供し腕を振るいました。坂田さんが2種類のパスタを担当し、長浦さんが鹿肉のメイン料理を担当したグルメ企画は予約で満席になる程で、大変好評でした。地元の食材をたっぷり使った料理やデザートに、お2人の地元への思いがたっぷりとこもっていたのが伝わったでしょうね。

未曽有の困難の中でも、テイクアウト企画や、三好の良質な旬の食材を使ったメニューを考案。「必死のパッチ」が合言葉

雑誌やテレビ等メディアにも度々取り上げられ、注目されているイスバですが、新型コロナウィルス感染症の影響は避けられず、臨時休業や時短営業という飲食店としては大打撃を受ける事態に。現在も店内に感染防止対策を実施しながらの営業です。

そんな中でも、自分に出来る事・お客様の為に出来る事は何かと考え、ピザやオードブル、パスタや肉料理のテイクアウトを始められました(ピザは以前からテイクアウトできたそうです)。特に外出自粛期間中には沢山の注文があり、ステイホームのお供にイスバの料理を多くの方々が楽しんだそうです。

更に、アレルギー対応のメニューを考案。一緒に食事が楽しめるのはとっても嬉しいですよね。

「Made in MIYOSHIの食材を使って料理をしたい」との思いから、スーパーや産直など市場には中々出回らない地元食材や、旬の新鮮な食材を使ったメニューも豊富に作っておられ、パスタは坂田さん自ら手打ちされています。普段から「必死のパッチで」と奮闘する坂田さんだからこそ、地元農家さん達もその頑張りに美味しい野菜を提供する事でひと役買いたくなるのでしょう。頑張りと応援の循環、素敵ですね。

次回は、これからのイスバと坂田さんについて引き続きお話を伺います。

【次の記事はこちら】
>>イタリア料理店イスバ【part3】|坂田さんが見つめるイスバのこれからとは?

カフェレスト イスバ

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営業時間 8:00~20:00
TEL 0883-78-3090
住所 徳島県三好市井川町辻201-1

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