【三好人】“大歩危・小歩危”の観光拠点の立役者|WESTWEST『西村洋子』さん Part-1
2021.10.13
徳島県三好市には、日本三大暴れ川、四国三郎の異名をもつ美しいエメラルドグリーンの水と数億年の時が作った深い渓谷・渓陵を目の当たりにする「吉野川」が流れる。
大歩危・小歩危という観光スポットとして有名ではあるが、その世界最高峰の激流を求めて世界中からラフティングのアスリートが集合する。
そして2021年10月30日、31日に激流ハンター達が集う「大歩危リバーフェスティバル」が開催される。
長年、吉野川のラフティング・シーンを支え続け、その「大歩危リバーフェスティバル」を実施運営する中心人物、大歩危の観光拠点WESTWESTを経営する『西村洋子』さんをご紹介する。
頑張っとる姿を見て応援しようって思うとったんよ。
実は西村さん自身、学生の頃は体育会系。インターハイを目指して早朝から朝練して、学校が終わっても居残り練習して・・・・目標に向かってとてもキツい練習をしていた。
そんな経験から、今現在も女子ラフティングチーム『ザ・リバーフェイス』を応援し続けている。
「彼女らも、朝は日の出前から毎日一所懸命練習して、“勝利”という結果を残すためにすごい頑張っているんよ。そんなん見たらもう応援するしないよな〜」
いつも明るく元気な西村洋子さんはさらっと語った。彼女は徳島県の景勝地、大歩危にあるWESTWESTという国道沿いのレストランやお土産販売、コンビニエンスストアに加え、ドッグランやツリートレッキングなどの複合施設のオーナーである。
施設のすぐ隣を流れる吉野川の景観はとても素晴らしく、また世界屈指のラフティングの名所でもある。
世界中のラフティングファンに誇れる、最高の聖地「吉野川」
「私も世界の 有名なラフティングスポットを回ったことあるんやけど、この吉野川みたいに、こんなに水が綺麗で、スリル感があって、そして一年中水温が安定しているところってないのよ。
アウトドアブランド・モンベルの代表で、冒険家の辰野 勇さんもご推奨です。ここは・・・笑
川を下っていると、道路とか民家とか一切目に入らないでしょ?他の場所ではテトラポットだったり、民家だったりがどうしても見えてしまので、せっかく大自然を楽しんでいるのに残念な気持ちになったりするんよね」
四国全体がパワースポットと呼ばれ、太古からの地殻変動で構成された奥深き山々を削って流れる最高峰の暴れ川「吉野川」の美しさは、激流をこよなく愛するラフティングの聖地と言われている。
2017年10月、この吉野川で、ラフティングの世界大会が開催
世界レベルの激流「吉野川」の小歩危コース。体験型観光の目玉である「ラフティング」には年間4万人が参加し、多くの人が激流と川旅を楽しんでいる。そして2017年10月に世界のラフィティングのトップアスリートが集結した。その時の事を洋子さんは語る。
「それは大変やったんやけど、この素晴らしい吉野川が世界中の競技ラフティング選手に認められたんは嬉しかったね。マチ中がこのラフティング世界選手権で盛り上がって、いろんな国の選手や関係者が溢れとるんよ。この徳島県の三好市池田というマチ全部が。世界にも稀なこんな素晴らしい場所を地元としてはもっと活用しないとならんのよ。川遊びの達人たちがあんなに喜んでくれるスポットなんやし」
地元、徳島県の祖谷は思い出の場所
もともと洋子さんのご実家はここ大歩危からさらに山に入った祖谷の方。父親が自衛官だったことから、アメリカ合衆国に出向いていた時に生まれたから、太平洋を超えて行ったということで「洋子」という名がつけられた。広島の呉で生まれて、横須賀で育ったが、父親に連れられて祖谷に里帰りしていた。
「子供の頃やけん、父の実家、祖谷の山奥でも田舎に来たら周りの子供達と一緒に遊んどったんよ。だからこの地は私の第二の故郷みたいなものだった。大自然に囲まれて、自然の中でいろんな遊びがあった。まさかこの地に嫁に来て、主婦を25年もやった後、こんなことになるとは当時は想像もつかんかったね」
徳島県、国土交通省から『地域づくり表彰審査会特別賞』を受賞
2008年に、第1回大会が開催され、誰もが気軽に、そしてたくさんの人に愛される大会となった大歩危リバーフェスティバル(ORF)。大会開催に合わせ大歩危マルシェ、妖怪パレード、地元中学生によるブラスバンド演奏、アユの放流等、参加選手だけが楽しむのではなく、地域活性化につながるイベントを地域住民、事業者と連携し実施したことへの功績が讃えられ、それが徳島県・国土交通省から『地域づくり表彰審査会特別賞』を受賞。
「地域を活性化するだけじゃなくてね、2008年から『大歩危リバーフェスティバル』を開催しとるでしょ。そこに集まる全国の川好きが、この吉野川を好きになってくれて、ここで暮らしたいというリバーガイドの子達も応援しとるんよ。どうしても夏の季節をこの地でガイドとして働くんやから、短い期間でも安く住める家を紹介してあげたり、私が保証人となって、空いている家の大家さんと話しつけたり。それでたくさんの若い人たちがこの地に集まり、新しい人たちが移り住んでくれたり。その子らが『洋子さん、コンビニが欲しい』という意見から、大歩危の地にに初めてコンビニエンスストアをオープンさせたりね。そういう積み重ねがあって、世界大会ができたんやと思う。みんなよう手伝ってくれたしね。特別賞を頂戴したのも、私じゃなくてここでやる催しに頂いたものなんで、協力してくれるみんなで頂いたというのが本当のところやね」
2021年10月30日、31日『大歩危リバーフェスティバル2021開催』
誰もが参加できるラフティングの祭典「大歩危リバーフェスティバル」。2020年はコロナウィルス蔓延防止に伴う自粛で開催が見送られたが、本年は充実した感染対策を施し、実施が決定した。
このフェスティバルは、2022年に開催される世界最大の生涯スポーツの祭典「WORLD MASTERS GAMES 2021関西」のラフティング競技のオープン競技プレ大会の位置付けとなる。
WORLD MASTERS GAMES 2021関西は、59種目の正式競技と34種目のオープン競技が関西全域と徳島県で開催され、世界中から多くの参加者が訪れる予定だ。
2008年から吉野川を舞台に開催されてきた「大歩危リバーフェスティバル」と「WORLD MASTERS GAMES 2021関西」がタッグを組み生涯スポーツの祭典を盛り上げる!
イベントの詳細は「大歩危リバーフェスティバル」公式サイトにて。
Part2では、25年の専業主婦から起業家へ。「常に新しいものを創造していかないと」と語る西村洋子さんをご紹介する。
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【三好人】“大歩危・小歩危”の観光拠点の立役者|WEST-WEST『西村洋子』さん Part-2
(取材・文:生野明弘)
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RiverStation West-West
大歩危・祖谷の玄関口にある複合観光施設。古民家を改築した祖谷そば店や本格徳島らーめん店、おみやげ店、アウトドアショップ、コンビニの5店舗が営業。川まで歩いて降りられるスロープや展望台、ウッドデッキ、BBQハウス、ドッグランなどの施設も充実。ラフティング小歩危コースの出発地点でもある。
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一般社団法人 地球のテーマパーク
徳島県三好市は、徳島県の西の端にあり、山を越えるとおよそ1時間で香川、愛媛、高知に行ける四国のまんなかにある山あいのマチ。山のイメージが強い三好市ですが、マチのまんなかを流れる吉野川の豊富な水と川への風の吹込みをさえぎる山の地形からなる水辺の環境は、ウォータースポーツフリークにとってはパラダイスと言われています。
上流のホワイトウォーター(激流)の大歩危・小歩危では、2017年にラフティングワールドチャンピオンシップが。下流のフラットウォーター(静水)のイケダ湖では、2018年にウェイクボードワールドチャンピオンシップが開催され、世界のトップアスリートからリスペクトされたことからウォータースポーツの聖地化が進んでいます。
フラットウォーターのイケダ湖では、ラフティング、カヌー等の公共のスラロームコースも建設され、ラフティング、サップ等の漕艇スポーツ、ウェイクボード、ウェイクサーフィン等のボードスポーツ、水上バイク等、様々なウォータースポーツが楽しめます。
また、シャワー施設等も完備され、みんなが楽しめる施設として進化を遂げています。
地球のテーマパークでは、ラフティング、サップ、サップヨガ、ウェイクボードやウェイクサーフィンなどを楽しめるサービスを行っています。
各種、ウォータースポーツ用品のレンタルを初め、シャワーやお飲み物など、施設利用も可能です。
お気軽にお問い合わせください。 -
四国ライオンアドベンチャー
複合施設「River Station WEST-WEST」の中にあるラフティング会社です。
小歩危ロングコース、ファミリーコースとコースがあり、ラフトボートやSUPツアーなどのアクティビティが楽しめます。
日本の中でも年間通して豊富な水量のある吉野川をプロフェッショナルのガイド達が案内してくれます。
同じ施設内でツリートレッキングを楽しんだり、お土産や飲食スペースも充実しています。
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