緑色の巨礫を追って。。。|殿谷 梓さんの投稿
2021.02.06
三好市役所・産業観光部ジオパーク推進室、ジオパーク地質専門員として活躍する殿谷 梓さん。世界ジオパークの高知県室戸市で専門員を務めた経験を生かし、セミナーや出前授業など、ジオパークにふさわしいまちづくりに取り組んでいる。願いは「科学者と市民との懸け橋」になること。殿谷さんが見つめるジオとしての三好の魅力とは?
~殿谷 梓さんの投稿~
三好市山城町にある『サンリバー大歩危』さんのすぐ東側の河原には、緑色の巨礫※(緑色片岩の巨礫)がゴロゴロと転がっています。
そこより上流下流ではそんな光景はなく、なぜかその河原だけ、緑色の巨礫がゴロゴロとあるのです。
いったい、これらはどこから来たのでしょうか?そのヒントは、すぐ脇に注ぎ込んでいる茶園谷という河川にあるのかもしれません。
ということで、その謎を探りに、『サンリバー大歩危』さんから西の山へ登っていったところにあるの茶園谷の上流部分まで足を伸ばしてみました。
そこには、法面工事中で、泥質片岩と緑色片岩の大露頭があらわになっていました。
小さな褶曲(しゅうきょく)が、一定方向のシワシワ模様を作り出しています。黒色の泥質片岩の地層と、うっすら緑色の緑色片岩が、いい塩梅(?)に積み重なっていました。
そして、その奥にある砂防堰堤(さぼうえんてい)には、『サンリバー大歩危』さんのすぐ東側の河原で見たものと同じような緑色の岩石(緑色片岩)の巨レキがゴロゴロ!
きっと、茶園谷の源流部分には、『サンリバー大歩危』さんのすぐ東側の河原のような巨レキの大元があるのでしょうね…。
※巨礫(きょれき)とは、粒径256mm以上の礫(小さな石)のこと。地質学などにおいて、堆積物や堆積岩の構成岩石を、大きさで分類したときの最も大きなもの。
殿谷 梓さん
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