早朝の大歩危で出会えた『八合霧』を見て思うこと。出尾宏二さんの投稿
2020.11.29
先日の早朝、ツアーに参加していただいた皆様と一緒に、雲海を見に行ってきました。 写真のように、この日は恵まれた条件で、素晴らしい雲海をご覧いただきました。
朝の4時からライブカメラと気象衛生画像で雲海が発生しているのを確かめて、出発の30分前には宿でコーヒーを淹れてもらって……。眠かった……。
とはいえ、霧が少ない時は、少しでも良く見える場所を探して鑑賞場所を変更したり、全然霧が無ければ、巨樹の杜のお宮に行き先を変更したり……。たとえ雲海が見られなくても、お客さまに満足いただけるよう、そういうオペレーションを何通りか準備しています。
この日は、早朝のホテルを出発するとき、雲一つない快晴でしたから、自信はありました。だからこそ、
「あれ?、雲海が出てないかも?」
なんて、案内トークにも少し演出を入れ、サプライズ感を高揚させたりします。天気が良いか悪いかだけではありません。雨の日には霧の、曇りの日には空の、それぞれの案内があるんですよ。
吉野川流域の名物でもある大歩危の『八合霧』ですが、春と秋の出現率は60%。われわれのようなガイドをする役割として、ただ現場へお連れするのでは印象を残してもらえません。
音楽で言えば、聴かせどころ、サビの前小節にフォルテの直前のピアニシモのように……。ガイドはエンターテイメントであるべき、とはそういう事なのだと思います。
一般社団法人 そらの郷:出尾宏二さん
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