「三好の自然の災いと恵みを考える」パネルディスカッションをご覧ください!|殿谷 梓さんの投稿
2021.01.28
三好市役所・産業観光部、ジオパーク推進室 ジオパーク地質専門員として活躍する殿谷 梓さん。世界ジオパークの高知県室戸市で専門員を務めた経験を生かし、セミナーや出前授業など、ジオパークにふさわしいまちづくりに取り組んでいる。願いは「科学者と市民との懸け橋」になること。殿谷さんが見つめるジオとしての三好の魅力とは?
~殿谷 梓さんの投稿~
11月のことになりますが、地球科学や人文地理学などの研究者、そして各エリアのジオパーク関係者らが三好市に集まりました。『一般研究集会』と、それに合わせて三好市内のフィールドワークを行ない、それらのまとめとして、パネルディスカッションを開催しました。
パネルディスカッションのテーマは「三好の自然の災いと恵みを考える」。この数日間でパネリストの方々は三好の特徴ある大地、そしてその上で営む地域の方々の暮らしにとても刺激を受けられたようです。
今回、ジオパーク関係者の皆さんと一緒に三好市内のフィールドワークや意見交換行なって、私が改めて気づかされたことがたくさんありますので、一部を紹介します。
①地域の中では当たり前に思われているような風習や言葉(方言)をきちんと探ると、この特有の地で暮らしてきた人々の自然との関わり方が垣間見られるんだ、ということ。そしてそれは地域の人たちの何気なく使っている言葉の中や生活の中に潜んでいて、私がまだまだ知らないことがたくさんあるんだ、ということ。
②そしてそれらと科学(地質や地形)との関係性をちゃんと見いだすことが、この地の災害(とりわけ斜面災害や洪水)を考える上でとても重要なのではないか?ということ。
③なので、これからはそちら方面に私は力を向けたいな、と。もっと?ジオパークの専門員らしく、地域に秘められているいろんなものを探りつつ、またはみんなで探っていけるような仕組み作りを模索していきたいな、と。(だからこれから先の仕事の有り様も少し考える必要があるな、と)
④あとはやはり、「何の目標を持ってジオパークをするのか?」ということ。「ジオパーク認定がゴールではない」というのは言葉では簡単に言えるけれども。もっとも大事なことは、この地域(三好市)が10年後、20年後にどうなっいてほしいか(どうありたいか)?それを実現するために、ジオパークは必要か?はたまたジオパークがどう役に立つのか?を考えること(もちろん、私だけが考えていても何の意味もなくて。みんなで考えたいな、と)
いろいろなヒントや課題や気づきがいっぱいあった3日間でした。関わってくださった地域の方々をはじめ、いろんな方にこの情報を共有していきつつ、一緒にまた考えたいな、と思いました。
このパネルディスカッションの様子がYouTubeにアップされました。ぜひご覧くださいませ!
殿谷 梓さん
FaceBook:https://www.facebook.com/azusa.tonotani
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